最近購入したサプリメントの本に、便秘と腸内環境の関係についての興味深い試験結果が載っていました。
オリゴ糖の一種のフラクト・オリゴ糖を用いた、便秘と腸内環境改善への効果についての試験結果です。
便秘傾向の女子大学生に、フラクト・オリゴ糖入り食品と代替食(プラシーボ)とをそれぞれ2週間摂取させたところ、フラクト・オリゴ糖入り食品摂取群ばかりでなく代替食を摂取した女子大学生も排便回数が増加しましたが、腸内環境の改善(ビフィズス菌の増加)は見られなかったそうです(最新サプリメント・ガイド P.34)。
また、難消化性デキストリン(食物繊維の一種)を用いた試験でも、同様の試験結果が出たようです(同書 P.38)
オリゴ糖は、大腸でビフィズス菌などの乳酸菌のエサになることで乳酸菌の数を増やします。またその乳酸菌が糖質を分解して酢酸や乳酸を作り出すことで腸内が酸性になり、悪玉菌の数を減らすことで腸内環境が改善されていきます。
代替食群ではエサとなるオリゴ糖が与えられなかったため、乳酸菌が増えなかったと推測されます。
一方、便秘に関しては代替食群でも解消ないし改善傾向が見られましたが、これは何らかの心理的効果*が働いたと考えられます。
*プラシーボ効果(偽薬効果)は、30%程度の確率と言われています。
ただ、一つ気になることがあります。便秘が解消・改善しても、そのことが必ずしも腸内環境の改善には繋がらない…
便秘と腸内環境との間には関連性がない、ということなのでしょうか??
世の中には、サプリメントをはじめとして便秘解消効果をうたった商品が数多くありますが、(実験結果から)便秘解消には少なからずプラシーボ効果の影響を受けますし、仮に便秘が解消・改善しても腸内環境までもが改善するとは限らないことになります。
便秘解消のみならず腸内環境改善も視野に入れた場合は、オリゴ糖・食物繊維・乳酸菌*の含まれた食品ないしサプリメントを摂取する必要がありそうです。
*いずれも特定保健用食品(トクホ)として認められており、「お腹の調子を整える」効果があることが(上述のように厳密な)実験で確かめられています。
最新サプリメント・ガイド
本の帯より「あなたはサプリメントを正しくつかっていますか? 信頼できる根拠を示した唯一の科学的ガイド☆」
特定保健用食品認可 オリゴ糖食品・サプリメント
![]()
特定保健用食品認可 食物繊維食品・サプリメント
![]()
特定保健用食品認可 乳酸菌食品・サプリメント
![]()