BS世界のドキュメンタリー「ひとりでも多く助けたい~広がる善意の波紋」から学んだこと

昨晩、NHKBS1でBS世界のドキュメンタリー「ひとりでも多く助けたい~広がる善意の波紋」という番組の前編を見ました。
特に印象的だったのは、登場する人々が「自分がやりたいからやっている」というスタンスで、どこか慈善行為を楽しんでいるように見えたことでした。

善意の押し付けは対立という新たな問題を引き起こす…

ちょっとした親切でしたらそんなことはありませんが、慈善事業と呼べるような大規模なことになりますと、事業や運動を広めようと熱心になるあまり、善意を強制したり、あるいは協力的でない人を批判しがちになります。
ですがどのような理由であれ、強制されたり批判されて不快な気持ちにならない人は恐らくいないでしょう。
その結果、両者の間に対立関係が生まれてしまいます。
世の中を良くするためにと思って始めたことが、かえって新たな問題を引き起こしてしまうのです。

非防衛的な態度が共感の輪を広げる

番組に登場した人々は決して周囲の人から支持されている訳ではありません。なかには精神疾患のレッテルを貼られた人までいます。
それでもこの人々は、このような周囲の人の反応に対抗的になることなく、貧困に苦しむ人々を救う行動を続けていきます。
しかし結果的にこのような防衛的ではない態度がやがて周囲の人の共感を呼び、タイトルにあるように善意の輪が広がっていきます。

この番組は、何かのムーブメントを広げようと思えば、たとえそれがどんなに素晴らしいことだと思えたとしても、無理矢理それを押し付けたり、あるいは理解を示さない人を批判しては上手くいかないことを示しています。

また、このことが私がデモなどに無条件に賛同できない理由です。
そのような行為は少なからず敵を作ってしまっている気がしてならないのです…

「楽しそうに見える」のも輪を広げるのに一役買っている

また番組登場した人々が、どこか楽しそうに見えたことも見逃せません。
なぜなら誰かが何かを楽しそうに行っているのを見れば、それは「自分もやってみたい」という欲求を引き起こすためです。
もしかしたら、こちらの要因の方が大きいのかもしれません。

今晩24時から後編が放送されますので、ぜひご覧くださいませ。
NHKBS1 BS世界のドキュメンタリー「ひとりでも多く助けたい~広がる善意の波紋」後編 番組紹介

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