こころの治療薬ハンドブック。精神科や心療内科で処方され正式には向精神薬と呼ばれる、中枢神経系に作用し、生物の精神活動に何らかの影響を与える薬物についてまとめられた本です。
具体的には期待される効果の他に、作用機序、半減期(服用してから薬の血中濃度が半分になるまでの時間)、副作用、症例、その他の注意点などが書かれています。
今ではinterqなどネットでも向精神薬に関する詳細な情報が入手できますが、カウンセリング中にクライエントから聞き慣れない薬の名称を聞かされた時に、その場で端末で調べるのは難しいため、このような本が一冊あると非常に便利です。
※カウンセリングではカウンセリング歴だけでなく、精神科や心療内科の通院・入院歴、診断名、処方された薬などを、具体的な相談内容に入る前になるべく聞くようにしています。
目的はもちろんアセスメント(見立て)の効率化のためです。
なお「こころの治療薬ハンドブック」は毎年改定されるため、その年に発売された新薬以外はほとんど網羅されています。
他にも類書はあるかとは思いますが、コンパクトなサイズですし長年使用してフォーマットも見慣れていますので毎年購入しています。
追伸)実はこの本、最初に購入したのはカウンセリングの仕事のためではなく、自分が身体表現性障害(従来の心身症)を患った時に複数の向精神薬が処方されたため、不安になって購入したのが始まりです。
その時も前述のような情報が詳しく掲載されていますので、ずいぶんと役立ちました。
ですから精神科や心療内科で処方された向精神薬を服用中の患者さんにも、お役に立つかもしれません。
追伸2)写真の帯にもありますように2014年の第9版から漢方薬が追加されました。
漢方薬にも加味帰脾湯など、うつ病や不安障害、睡眠障害などの治療によく用いられる処方があります。
なお一般的には西洋薬と違い漢方薬は「作用が穏やかで副作用がない」というイメージがあるようですが、必ずしもそうとは限らないようですので注意が必要です。
こころの治療薬ハンドブック@通販
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