集団になかなか馴染めない自己愛性人格障害：
「自己愛性人格（障害）の人々は、自分が欺瞞的で愛されない存在だと内心ひそかに感じている（パーソナリティ障害の診断と治療 P.198）…また彼らは、自らの規範に背いていることに悩むよりも自分が馴染めないことに悩んでおり…（同書 P.199）」
これは自己愛性人格（障害）の人々が抱えている対人関係の悩みについての記述です。
自己愛性人格（障害）の人々は集団の中で、（たとえ根拠がなくても）自分は本質的に「愛されない（＝受け入れられない）」存在だ、との観念を抱き、どこか居心地の悪さを感じています。
そのため、学校や職場などの社会集団になかなか馴染めずに不適応を起こしてしまうことも少なくありません。
ニートの人々には自己愛性人格（障害）が多いと言われているのも、このことと無縁とは思えません。
私の「受け入れられない」体験：
以前にカウンセラーとしてのトレーニング中、メンバーの一人が周囲と対立し孤立してしまったことがありましたが、その際に「次は自分の番だ」との考えが執拗に浮かんできました。しかし対立的になるような具体的な根拠は何もありませんでした。
これなども私自身の主要な性格特徴である自己愛性人格の「（自分は本質的に）受け入れられない」感覚を示していると思われます。
※「人格障害の定義」「自己愛性人格障害の定義」についてもご一読ください。