パーソナリティ障害の診断と治療

境界性水準の人格障害クライエントとの出会い

以前に、おそらく境界性(ボーダーライン)水準の人格障害と思われるクライエントのカウンセリングをしたことがあるのですが、当時の私は境界性水準の人格障害に関する知識をほとんど持ち合わせていなかったため、とても対応に苦慮しました。
そんな時に出会ったのが『パーソナリティ障害の診断と治療』という一冊の本でした。

統合的精神分析によるパーソナリティ理論および診断と治療

「パーソナリティ障害の診断と治療」では、精神分析の4つの理論「欲動論」「自我心理学」「対象関係論」「自己心理学」を統合し、その統合された精神分析理論で、精神疾患を「人格タイプ」と「病理水準」に分解して多角的に評価(診断)するアプローチがとられています。
この本によって(その特徴から)先のクライエントが境界性水準のパーソナリティ障害(人格障害)であったことを知りました。
それまでの私は主に傾聴を用いてカウンセリングを行い、見立てというものを積極的には行って来ませんでした。その場で進行するプロセスがカウンセリングの方向を指し示すので、プロセスに従うことこそが重要と考えていたからです。
しかし、そのようなある意味「場当たり的」な方法が先の失敗を引き起こしたのだと思います。

より深い自己分析のきっかけ

また「パーソナリティ障害の診断と治療」は私にもう一つの恩恵をもたらしました。
この本によって自分が自己愛性人格およびシゾイド(分裂病質)人格の傾向をかなり強く持っていることを初めて知り、より深い自己分析のきっかけを作ってくれたのです☆

ナンシー・マックウィリアムズ著『パーソナリティ障害の診断と治療』、創元社、2005年
トレーニング中のセラピスト向けに書かれているため、装丁から受ける印象とは異なり、内容は比較的平易です☆

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