父の愛情の欠如…
最近自己分析の過程で知ったことですが、実は父は女の子が欲しかったそうです。しかし実際に生まれたのは…弟も含めて二人とも男の子…そのためか父は私たちに父親らしい愛情を注ぐことはありませんでした。母の話によると、父は私たちを一度も抱っこしたり手を繋いだりしたことはありません。
その代わりに父は、父の兄の子供(女の子)のことを溺愛し、「○○はホント可愛くて仕方がない」と母の前でもはばからなかったそうです…
またこれは私も良く覚えているのですが、母が父に対して「もっと父親らしく」してくれるようにお願いしても、そのたびに「お前の子供だろ。お前が面倒見ろ!」と怒鳴りつける(時に殴る)だけでした…
これらのことが平気で言えるのも、父には他人の気持ちを顧みる属性が欠如(=罪悪感の欠如)しているからと考えられ、そのことが父を誇大型自己愛性人格障害あるいは反社会性人格障害と疑うゆえんです。
理想化の旅…
精神分析の理論では、男の子は父親に対して理想化と憎悪という矛盾した感情を抱き、その葛藤(エディプス葛藤)に苦しむそうですが、私にとって父は、ただただ恐ろしく*、また下品**な存在で憧れたことなど一度もありせん。そのため理想化の対象は常に父以外の周囲の男性に向けられました。
最初は年上の親戚から始まり、その後は同級生へと常に理想化の対象が存在し、私はその人々の真似に明け暮れました…音楽・ファッション・生活様式…すべてにおいて理想化対象と同じであることが大切でした…
当時は理想化の自覚などまったくなかったのですが、今から思えば父の替わりに理想化できる対象を探し続けていたのだと思います。
しかしそこには本当の私と呼べるものなどなく、その代わりに理想化対象の価値観をそのまま鵜呑みにした偽りの自己と呼ばれる「空っぽで壊れやすい心」があるだけでした…本当の自己から切り離された私は自分の欲求や感情を感じることなく、ただ無駄に時間を過ごしていたのです…
*関連ブログ:父のDVによる健全な育児・母子関係の妨害@自己分析
**関連ブログ:下品さの投影による会食・嘔吐恐怖症