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自己愛性人格障害の理想化の防衛機制と自己中心的な怒り-回避性人格(抑うつ型自己愛性人格)の夢分析・治療で夢分析した夢を見た数時間後、まるで夢の中と同じような自己愛性人格的な心理状態を体験しました。

自己分析のテーマとした心理状態(感情):

新宿ベルクでランチを食べているときに、近くで延々と携帯電話で話し続ける女性客への激しい怒り

自己分析からの洞察:

自己分析を行った結果、次のような自己洞察を得ました。

自己愛性人格障害的な特権意識による怒り

このときの私の心に生じていたのは、先の悪夢と呼べるような夢の影響により抑うつ状態に陥っていた自分への配慮のなさに対する怒りでした。
つまりその怒りは「こんなに自分が辛い気持ちなのだから、少しは気を使ってくれてもいいじゃないか。人の気も知らないで!」という怒りでした。
またこのような私の心理状態はDSM-IVの自己愛性パーソナリティ障害の診断項目の「特権意識(特別有利な取り計らいや自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する心理)」に近い心理だと思われます。

自己愛性人格障害の特権意識による怒りは被害妄想ではない

しかし(私が感じている)まさにその通りです。その女性客は私が今朝悪夢を見て気分が落ち込んでいることなど知る良しもありません。ですから私に特別に配慮することなどなかったのです。
したがって私の怒りは他人から見れば被害妄想的な怒りに過ぎません。
ただ私の怒りがまったくの妄想、つまり相手の態度とはまったく関係なく生じた怒りかといえば…答えはノーです。
(おそらく多くの方が体験されていらっしゃると思われますが)抑うつ状態や不安状態のときの人は、しばしば知覚過敏の状態に陥り、ちょっとした音に対してもビクッとして不安に駆られたりします。
事実、前の日の夜は目覚まし時計の秒針の音が気になり眠れないため、目覚まし時計を遥か遠くまで移動させねばなりませんでした。
ですから女性客の話し声は普段は気にならないレベルだとしても、この日の私には神経を逆なでするに十分だったのです。

自己愛性人格障害の怒りへの「その方なりの」理由を理解する

したがって私に生じた(そしておそらくは自己愛性人格障害の方にも生じていると考えられる)特権意識による怒りは、何の根拠もない被害妄想的で一方的な怒りなのではなく、その方なりのもっともな理由があっての怒りであると考えられます。
また自己愛性人格障害の治療に関していえば、このような怒りの感情への理解が共感的理解と呼べるのではないかと思われます。
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