対人恐怖症と自己愛性人格障害との類似点:
自己愛性人格および自己愛性人格障害の人々は「他人の目に自分がどう映っているかで頭がいっぱい」の傾向があります。これは、他人の評価(他者評価)が(自己愛性人格の人々にとっては)自尊心と直結しているからです。すなわち自己愛性人格の人々にとって、自尊心が高まるのも失うのも「すべては他人の評価次第」なのです。
そのため、他人の目にことさら敏感にならざるを得なくなります。
一方、対人恐怖症は一般的に「他人に自分がどう見られているかにこだわりすぎることが原因で生じる病気」と理解されていますが、これは上述の自己愛性人格障害の人々の特徴と酷似しています。
したがって他の人格タイプの方以上に自己愛性人格の傾向を強く持つ人々は対人恐怖症を発症しやすいのではないかと考えられます。
私の対人恐怖症の症状:
私自身も例外に漏れず、自己愛性人格障害と対人恐怖症とを併発しています。自己愛性人格障害については他のブログで度々触れていますので、ここでは対人恐怖症のみを取り上げます。
私は物心ついた時から、様々な対人恐怖症の症状*に苦しんで来ました。自覚しているものだけでも、赤面恐怖・電話恐怖・発汗恐怖・視線恐怖・自己視線恐怖・会食恐怖(私の場合、社会恐怖(社会不安障害)を伴った嘔吐恐怖症)・スピーチ恐怖・サークル恐怖と8種類もあります。中でも最も辛かったのは会食恐怖(嘔吐恐怖症)と視線恐怖でした。
この2つの恐怖症については、まだ理論的な整理がついておりませんので、詳しい考察は別の機会に譲ります。
*一口に対人恐怖症といっても、その症状は実に様々です。社会的場面の数だけ対人恐怖症の症状が存在するといっても過言ではありません。
対人恐怖症の治療本
※「人格障害の定義」「自己愛性人格障害の定義」についてもご一読ください。