多様な自己愛性人格障害の特徴:
「どんなに虚栄心の強い誇大的な自己愛者にも人目を気にする恥ずかしがり屋の子供が隠れているし、どんなに抑うつ的で自己批判的な自己愛者にも自分がどんな人間でなくてはならないか、どんな人間でありうるかについての誇大的な理想像が隠れている。どんな外観を呈するにせよ自己愛的な人たちは共通して、不足、恥、弱さ、劣等感の感覚または恐れを内的に抱いている。」(パーソナリティ障害の診断と治療 P.200)
これは自己愛性人格障害の人々の(外面的な)多様性についての記述です。このように自己愛性人格障害の人々は、心の深層に共通した感覚や恐れを持っているにもかかわらず、表面に現れる性格は同じ人格タイプとは思えないほど異なっていることがあります。
前者の典型はオウム真理教の麻原彰晃に代表される虚栄心が強く尊大な態度の誇大妄想者、後者の典型は神経質で気難しく人を寄せつけないタイプの人々です。
DSM-4の自己愛性人格障害の診断基準には前者の虚栄心・誇大性のみが列挙されていますが、これはこの特徴を持つ人々の行動が、抑うつ型人々に比べて遥かに大きな社会的悪影響を及ぼすからかもしれません。しかし虚栄心・誇大性は自己愛性人格障害の人々の特徴の「ごく一面」に過ぎません。
私の自己愛性人格傾向の現れ:
私の自己愛性人格の特徴は、外面的にはほとんどの場合「抑うつ傾向」として現れます。虚栄心・誇大性の方はもっぱら空想の中で表現されます。しかし時として対人関係の中にも姿を現すことがあり、人を小馬鹿にしたような尊大な態度がひんしゅくを買います(T_T)
また過去には、職業選択の際「過度のステータス意識」から大きな痛手を負った経験もあります。
関連ブログ:職業へのステータス意識@自己愛性人格障害
自己愛性人格障害 解説本
※「人格障害の定義」「自己愛性人格障害の定義」についてもご一読ください。