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心の病気の治療は螺旋階段のようなもの

心理療法の治療過程イメージ:

心理療法による心の病気の治療は、一直線に症状が良くなって行くというものではなく「(症状の回復には)波がある」といわれています。
これを心理療法家の馬場礼子氏は、著書の中でフロイトの言葉を借りて次のように表現されています。
…(心理的)抵抗が起こると、一時的にせよ、前のパターン(症状)を取り戻すということです。これをフロイトは「螺旋階段を上って行く」と表現しています。つまり、また同じ景色が見えてきた(=症状が出てきた)、逆戻りしたかと思うけど、よく見てみると、前よりは少し高いところから見ている(=前より症状が軽いところもある)…(精神分析的心理療法の実践―クライエントに出会う前に P.140)

症状への耐性:

先日、この治療過程における症状の螺旋階段イメージを実感した出来事がありました。
些細とも思える不安からパニック発作を起こした時のことです。瞬間、また「パニック障害に逆戻り」したと思い、不安が一気に高まりました。なぜなら前回のパニック発作では、コントロールを失って自殺念慮まで引き起こしてしまったからです。
しかし横になり不安に耐えている時、上述の症状の螺旋階段イメージのことを思い出しました。さっそく不安の中、症状を詳しく観察…
螺旋階段の比喩は本当でした! 確かにパニック発作の症状は幾つか観察できるのですが、前回と決定的に違う点がありました。それは発作に襲われながらもコントロールは失っていないことでした。症状は同じように見えても、症状に対する耐性が格段に高まっていたのです☆
このことに気づいてからは不安も徐々に治まり、やがて眠りにつくことが出来ました♪

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