否認:
「…一定の事実そのものは自覚しているのであって、事実の持つ心的な意味を認めない自我の働きが否認である。…しばしば否認は、その事実の意味の過小評価とか、その現実を自分に都合の良いように作り替える空想を伴う。」(フロイト精神分析入門 P.181)
ストーカー心理と否認 補足:
以前「ストーカー心理・行為と防衛機制」で、ストーカー心理の背後に否認という防衛機制が働いていることについて触れ、また否認の特徴を「都合の悪いことを、すべて意識の外に閉め出す」こととしましたが、上述の否認の意味合いの方がストーカー心理をより適切に説明できるように思います。
改めて当時の私のストーカー心理を思い起こすと、自分に都合の悪いことは「すべて意識の外に」締め出されたわけではありませんでした。上述の否認の説明にもあるとおり、事実そのものの自覚はありました。ただその事実をありのままに受け止めることができず、自分に都合良く解釈(歪曲)していたのです。
しかし事実が忘却されるにせよ、歪曲されるにせよ、ストーカー被害に遭われた方の要求が伝わらないことには変わりありませんが…
「ストーカー心理」解説本
「ストーカー対策」解説本