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自己分析からの洞察:

『サイコセラピー練習帳2』で心理カウンセリングの学習をしていたときのことです。
突然のカウンセラーからの自己開示へのクライエントからのクレームに対して、私は次のような応答を考えました。
「もっと早くそうして欲しかった、というお気持ちなのでしょうか?」
クライエントからの「どうして急に自己開示的なことを話すのか?」というクレームが、暗に「どうしてもっと早く先生自身のことを話してくれなかったのか?」と言っているように思えたからです。

自己愛の障害

しかしこの解釈は私自身の自己愛的性格、もっといえば自己愛の障害を表しているように思えます。
これまでの自己分析の中で、母親から「何でも母親への願望のように受け取られてしまう」ことへの苦痛が語られてきました。
しかし今回の私の解釈の仕方は、母親と同じ心理に基づいているような気がしてなりません。私の解釈は、急にカウンセラーが自己開示したことへのクライエントの「戸惑い」を、クライエントの潜在的な要求と取り違えています。
このような誤解は私自身も母親と同じように、相手の言葉や態度から巧妙に(幻想的に)自分への要求を感じ取ってしまうことから生じたのではないかと思えます。

共依存親子

どうやら私自身も母親と同様、自己愛に障害を抱える人間であることを認めざるを得ません。
結局私たち親子は「お互いに」相手の(実は妄想に過ぎない)要求を感じ取ることで、無用なプレッシャーや怒りを感じ合っているのでしょう。最近の心理学用語でいえば、共依存の関係にあるのだと思います。
お互い、相手からの(妄想に過ぎない)要求に縛られ自分を見失っている…共依存親子なのだと思います。

共依存による対人恐怖症・女性恐怖症

私には対人恐怖症、特に女性恐怖症の傾向がありますが、このような恐怖症の症状にも共依存が関係しているように思えてきました。
詳しい心理メカニズムは自己分析してみないと分かりませんが、たとえば隣に女性が座ることで感じる不安には、共依存の心理による女性からの無言の要求を感じることから生じているのかもしれません。
次回からは少し共依存を意識しながら自己分析してみる必要がありそうです。

「母親-息子」共依存:

ところで共依存について調べてみますと「母親-娘」共依存、つまり母親と娘との間の共依存関係への考察が圧倒的多数を占めているようです。これは女性の方が共依存的な心理を持ちやすいということなのかもしれません。
またこのことは共依存に限らず自己愛障害一般にも当てはまることなのかもしれません。実際、共依存・アダルトチルドレン研究の出発点となったとされるアリス・ミラーの著書*でも、症例はほとんど女性の方ばかりです。
しかし私がそうであるように、男性であっても共依存自己愛障害に苦しむ人間も少なからずいるはずです。
*関連ブログ:抑うつ的な自己愛性人格障害の理解@才能ある子のドラマ/アリス・ミラー
共依存 回復・治療ガイド本リスト
自己愛性人格障害 治療ガイド
対人恐怖症 治療・克服ガイド
サイコセラピー練習帳2―Dr.Mへの手紙
精神分析(特に自己心理学)を独習できるユニークなワークブックです☆
先にサイコセラピー練習帳―グレーテルの宝捜しを読まれることをお勧めいたします。

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