ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒しを行った経緯:
非現実的な願望による焦燥感-自由連想法による夢分析・治療182回で突如インナーチャイルドの激しい欲求不満が出現したため、急遽ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒しを試みました。
ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し:
インナーチャイルド(以下I)「もうないの?これだけ?もうないの?ねぇ、もっとないの?」
I「ねぇ、ママったら~」
I「意地悪!」
心理カウンセラーとしての私(以下C)「ママが意地悪するんだ」
I「ボクは何も悪いことしてないよ」
C「君は何も悪いことしてないのに、ママが意地悪するんだ」
I「そうなんだ、まったく酷いよ、酷すぎるよ」
C「まったく酷い話だね」
I「お兄ちゃんもそう思うの?」
C「あぁ、そう思うよ」
I「ホントに信じてくれるの、ボクのこと?」
C「あぁ、信じるよ」
I「ホントにホント?」
C「ホントにホントだよ」
I「ホントにホントにホント?」
C「ホントにホントにホントだよ」
I「信じていいの?」
C「あぁ、もちろんだよ」
I「(目を白黒させて)こんなの初めてだよ、ビックリだよ」
C「初めて信じてもらえたんだ」
I「いつも嘘つき呼ばわり…(グスン)」
C「いつも嘘つきにされちゃうんだ」
I「いっつも…」
C「いっつも嘘つきにされちゃうんだ」
I「うん…」
C(黙って見守る)
I「嘘つきは泥棒の始まり!嘘つきは泥棒の始まり!」
C「嘘つきは泥棒始まり」
I「嘘つきは泥棒の始まり!嘘つきは泥棒の始まり!」
C「もしかして自分は泥棒?」
I「嘘つきは泥棒の始まり!嘘つきは泥棒の始まり!」
C「……」
I「お前なんか死んじまえ!」
(そう叫びながら自分のお腹を力いっぱい叩く。奇妙な満足の笑みを浮かべながら)
C「自分は悪い子だからと、お腹を叩いて懲らしめてるんだね」
I「(痛さのあまり涙を堪えながら)こんな奴、こんな奴、死んじまえ!早く死んじまえ!」
C「君は悪い子なんかじゃないよ」
I「嘘だ!嘘つき!大人はみんな嘘つきだ!大嫌いだ!」
C「大人はみんな嘘つき」
I「そうだ、大人なんてみんな嘘つきだ!死んじまえ!」
(怒りの矛先が大人へ向けられたためか、自傷行為は止む。正直、助かったと思った…)
疲れたのか少し落ち着き、おもむろにTシャツを捲り上げて赤くなったお腹を私に見せる。その表情は誇らしげに見え、まるで勲章を私に見せつけているようであった…「どうだボクは生き残ったぞ」そんな風に言っているように見えた
C「良く頑張ったね」
I「偉いでしょ☆」
C「あぁ、偉いとも」
I「わ~い」
C「じゃあ、お家へ帰ろうか」
I「うん」
ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒しからの洞察
自傷行為の象徴としての狂気
イメージの中でインナーチャイルドが自分のお腹を叩き出した(いわゆる自傷行為)とき私はどうして良いのか分かりませんでした。またその思いとともに、子供の頃その気持ち悪さに妙に引き込まれたマンガのことを思い出していました。
そのマンガは発狂して自分の体を貪り食う男の物語で、その狂気の様が自分のお腹を叩く自傷行為とオーバーラップして「こういうことだったのか」と実感していました。
私には幼い頃に惹かれた狂気のマンガが、ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒しのプロセスに自傷行為として表れた自虐的・自己懲罰的な心理を象徴しているように思えます。
またゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒しのプロセスには現れてきませんでしたが、「嘘つき」から小学生のとき母親に冗談で「10万円拾って警察に届けた」と言ったところ、警察を呼ばれ自宅で事情聴取され泣いて謝ったことを思い出しました。
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