夢:
取引先のS社長と旅行に出かけている。
「電話した方がいいんじゃないですか? 15分おきに掛かってきてますよ。」
母親からの電話らしい。しかしどうしてS社長の電話番号を知っているのだろう? たぶん会社の人からでも聞いたのだろう。
今度は私のケータイに留守電が。かつての友達Tからだ。
「いや~、まさか先生からご連絡いただけるとは思いませんでした。」
その後に自作の曲の口笛が延々と続く…
S社長に「これって口笛だよね」
夢分析を行う前の感想:
母親といい、かつての友達Tといい、気色悪い夢だ。
自由連想法による夢分析・自己治療:
(母親の電話に対して)
どうせ大した用事でもないんだろう
「どうしてるかなぁと思って」などと言ってきそうな気がする
それを取引先の人の電話にまで
実際そこまではしないと知りつつも、もしかしたら母親ならやりかねないとも思う
(友達Tの留守電に対して)
電話した覚えなどない、当の昔に絶交してるのだから
それに話し方が気色悪いことこの上ない
昔からそういうことが度々あった
まるで同性愛者のように接してくる
しかも私の方が同性愛者だと勘違いしているらしい
専門のときの記憶
(ニタニタしながら)「今、俺のおっぱい見てただろ?」
冗談じゃない、キモイのはお前の方だろ
以前の自己分析で、Tに対して済まないことをしたと思ったが、今日の気色悪い夢を見てから、もう二度と連絡を取りたくないと思い直した
以前から、毎日のように電話してくるのにウンザリしていた
あれ?でも自分も高校1年のときは友達ができなくて、Tともう一人の友達Kをよく家に呼んでいた
彼も急に転勤になって寂しかったのだろう
高校1年のときの自分と一緒だ
しかしなぜ今このような夢を見る必要があるのだろう?
(もう一度夢を見直す)
取引先のS社長と旅行…少し前にS社長が新婚旅行で北海道に行くという話があったが延期になった
あとS社長の会社の取引先の方とのバーベキュー大会にも誘われたが遠まわしに断った、苦手なので
S社長が社員の方に「私との会話の接点が見つからない」と溢していたらしい
そういえばS社長は(いつも断るので)私が苦手だと知っているはずなのに、いろいろとイベントに誘ってくれる
なぜだろう?断られるのが目に見えているのに…無駄な努力としか思えない
今度こそは断られないかもしれない、と思ってる?
S社長は私から見れば自己愛の強い人間のように思える
そして社員の方、いや一部の取引先の方さえもS社長に歩調を合わせているように思える
そういう方々と比較すれば、思い通りにならない私はさぞかし異質な人間に違いない
ん?おかしい…私は子供の頃から母親の自己愛の延長物のように自分の欲求を殺して母親の期待に沿うようにして生きてきたはず(偽りの自己)
なのになぜS社長のペースに巻き込まれないのか? 同じような自己愛人間のはずなのに…
母親とS社長の自己愛とでは何が違うのか?
S社長の自己愛…クライシスの連続
そのとき意識にあることが一刻の猶予も許されない非常事態のように感じられるのか、仕事の優先順位がコロコロ変わり、そのたびに社員の方が振り回されている印象
クライシスの連続…これは自己愛というより境界性水準(境界性パーソナリティ障害)の特徴だ
そういえば以前にS社長からライターの仕事の打診があった、私がブログをしているからというだけの理由で
でも所詮は素人の文章、とても仕事レベルとは思えない
CGIの仕事を依頼されたこともあった、プログラマーでないのに…
完全に理想化自己対象にされている
別のクライアントとも同じようなことがあった
私が簿記1級の資格を持っているのを知って経理の仕事を依頼された
しかし経理の実務経験がまったくなかったので無理だと思い断った
すると気を悪くしたのか、それまでいただいていたすべての仕事を失った(T_T)
こんなに簡単に断れるのに、母親の場合はどうして知らず知らずのうちに期待を受け入れてしまうのだろう?
罪悪感だ…母親の場合、決して要求がましいわけではない、もっと巧妙だ
期待が受け入れられないと、これ以上ないほどガッカリした素振りを見せる
その様子を見ると、期待に沿わないこちらが悪いような気がしてくる
他者操作という点に関しては、母親の方が一枚も二枚も上手だ
事実、私の自己分析に現れた母親のイメージには極めて強い自己愛障害がみられるが、現実の世界で母親のことを悪く言う人を家族以外では見たことがない
思えば子供の頃、母親から「いかに自分が理由もなく他人から酷い目に遭わされてきたのか」を繰り返し聞かされていたような気がする
そしてそれを聞きながら「私だけはどんなことがあっても母親を悲しませるような人間になってはいけない」と言われているような気がした
自由連想法による夢分析・自己治療からの洞察:
罪悪感による他者操作
自由連想法による夢分析・自己治療から、母親の巧妙な他者操作の仕方が浮かび上がりました。
私の印象では、母親は(無意識に)自らを被害者の立場に置き、相手を(母親に危害を加えた)加害者に仕立て上げることで罪悪感を抱かせ、その罪悪感を利用して巧みに相手を意のままに操る術を心得ているようです。
母親は取引先の方々のように他人から自己愛を一切悟られることなく、罪悪感を利用して巧妙に他者操作することで自己愛を満たしているように思えます。
子供の頃の私は、母親から繰り返し酷い目に遭わされている話を聞かされるうちに「自分だけは決して母親を悲しませてはいけない」と罪悪感を強め、半ば自らの意志で他者操作の対象となり母親の自己愛を積極的に満たしていったのでしょう。
もしかしたら「罪悪感を利用して巧妙に他者を操る」心理と「積極的に他者に操られる」心理には、共依存が関係しているのかもしれません。
他者操作の心理 ガイド本
他者操作する人の心理分析よりも他者の心を操作するためのハウツー本の方が圧倒的に多いのは、それだけ他人の心を操作したい欲求を持っている人が多い証なのでしょう。