自己愛性パーソナリティ障害・自己愛障害の挫折・諦め・絶望の心理-自由連想法による自己分析・治療231回からのさらなる自己洞察。
自己分析・自己治療からの洞察:
前回の自己分析で、自己愛性パーソナリティ障害・自己愛障害の人々の(周囲から見た)堪え性のなさは、高すぎる理想自己から生じた絶望の結果との洞察から、以前の自己分析での境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン・BPD)の人々に対する考えを改めました。
以前の自己分析では、境界性パーソナリティ障害の人々はストレス耐性が極度に低いため、些細なストレスにも耐え切れずにパニックになってしまうとの洞察を得ました。
(関連ブログ:境界性パーソナリティ障害の分裂はストレス耐性の低さによるもの-自己分析・治療180回)
しかし前回の自己愛性パーソナリティ障害・自己愛障害の心理についての自己分析から、別の理解へと至りました。
境界性パーソナリティ障害・自己愛性パーソナリティ障害のクライシスの心理
おそらく境界性パーソナリティ障害や重症の自己愛障害(自己愛性パーソナリティ障害)の人々は、通常の人の感じる恐怖が10倍、100倍の強さの恐怖として感じられるのではないでしょうか。
それゆえに周囲の人から見て些細なことに思えることに対しても(それが100倍の強さの恐怖に増幅されるため)命の危険を感じて、結果クライシスの心理(生きるか死ぬかの緊迫した心理状態)が生じるように思えました。
したがって境界性パーソナリティ障害・自己愛性パーソナリティ障害の人々は、ストレス耐性が低いのというよりも、主観的にストレス自体が強く感じられ、その結果常に命の危険に晒されているかのようなクライシスの心理状態に置かれているのではないでしょうか。
境界性パーソナリティ障害の治療・診断・症状・対処 解説本
自己愛性パーソナリティ障害 治療・診断ガイド