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現実感覚喪失体験:

先日体験した幻覚や離人感に似た体験や、うつ病の症状としてよくみられる感情が麻痺していくような感覚、よくその感覚を観察してみますと、周囲のみならず自分自身とのつながりが失われている感じがします。その結果、何をしても現実味がない現実感覚喪失状態になってしまったようでした。
関連ブログ:
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現実感覚喪失のときは傾聴が一番:

スーパーバイザーからは、このような現実感覚喪失のときは独りで解決しようとするよりも人に話を聞いてもらう(傾聴してもらう)方が絶対に効果的と教わりました。たしかに現実感覚を取り戻すには人と現実につながりを持つ必要があるとも思えましたので、迷惑と思いつつも以前にある心理療法を一緒に学んでいた臨床心理士の方に話を聞いていただきました。
その方に話を聞いていただいたことで、おかげさまで現実感覚がよみがえり精神的危機から脱することができました。

心理カウンセリングの技法についての洞察:

今回、苦しい症状に苦しんでおられるクライエントさんと同じ境遇におかれたことで、クライエントさんが心理カウンセリングの場面でどのようなことを感じるのかを身を以て体験することができ、またカウンセラーのどのような態度や反応がクライエントさんを傷つけてしまうのかを知りました。

カウンセリング開始時の場面設定

決まり文句のように事務的な言い方をするのはタブー! 次のような気持ちや考えをクライエントさんに抱かせる可能性があるためです。
・この人の言うことに従わなければ
・お時間を取らせてはいけない
・要領よく話さなければ
・冷たそうな人、恐そうな人
・この人はちゃんと話を聞いてくれるのだろうか不安
カウンセラーはクライエントさんにお会いした瞬間から、注意力のギアをトップに入れなければなりません。

カウンセラーの自己開示

求められていないにも関わらず、例えば説明のために自分のことを話すのも好ましくありません。
「話を聞いて欲しいのは私の方なのに」とクライエントさんを寂しい気持ちにさせてしまいます。
ただし感情の自己開示は、それが支持的である限りは有効でした。

心の専門家としてのアドバイス

たとえそれが安心させることを目的としてなされたとしても、求められていないのにアドバイスや説明のための解釈をすることは「理解してもらえない」との気持ちを強めるだけです。
そのような対応は、カウンセラーの関心がクライエントさんへではなく、症状や問題あるいは心理学的な理論へ向いてしまっているためでしょう。

現実感覚喪失に有効な傾聴:

現実感覚喪失に陥った私の中には「人に話を聞いて欲しい」という強い欲求が生まれました。
今回の私のように現実感覚喪失離人感に襲われる症状のクライエントさんに対しては、まずはお話を真剣にお聞きし傾聴に徹することが何よりも必要だと感じました。
離人症による現実感覚喪失 治療本リスト

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