自由連想法による自己分析131回の最中にインナーチャイルドの強い鏡映自己対象欲求に気づいたため、途中からゲシュタルト療法に変更しインナーチャイルドの癒しを試みる。
ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒しの内容:
カウンセラーとしての自己(以下C)「何も考えたくないんだね。一人にして欲しいんだね」
インナーチャイルドとしての自己(以下S)「そう…でも、そばにはいて欲しい」
C「ボクにそばにいて欲しいんだね」
S「あったかい」
C「ボクはあったかいんだ」
S「少なくてもボクよりはね。ボクほど冷たい人間はいないよ。フォークダンスの時だってみんなボクの冷たさにビックリして手を引っ込めて悲鳴を上げるんだ。まったく失礼しちゃうよ。でも仕方ないんだ。本当のことだから。ママもいつもそう言ってたし。いつもボクが悪いって」
C「いつも君が悪いことにされるんだ」
そうなんだ」
C「それは辛いね」
でも辛いと思っちゃ駄目なんだ」
C「どうして?」
だって自分勝手でしょ?」
C「どうして辛いと思うと自分勝手だと思うの?」
S「だってそんなこと決まってるでしょ、自分のことしか考えないのは自分勝手でしょ?」
C「自分が辛いって思うには自分勝手ってこと?」
S「そうだよ、当たり前だよ。だっと自分のことなんだから。『自分』のことなんだから『自分勝手』って言うんでしょ?」
C「…」
S「ママが教えてくれたんだから間違いないよ」
S「ママはスーパーマンでとっても強いんだから。誰も逆らえないんだよ」
C「ママは強いから逆らえないんだ」
S「それっていけないこと?。何がいけないの?。強いのがいけないの?」
C「僕にも分からないなぁ」
S「じゃあ、これ以上話すことないね」
C「そうなんだ…」
S「全然役に立たないじゃん。駄目じゃん」
C「駄目だね」
S「認めるんだ、簡単に」
C「君はどうなんだい?」
S「ボク?。ボクは…よく分かんない。考えても分かんないから考えないことにしてる。自分のことだし」
C「「『自分勝手』の自分だから考えちゃいけない」
S「だいぶん分かってきたね」
C「ありがとうございます☆」
S「どういたしまして」
C「そんな言葉知ってるんだ?」
S「ボクは大人だからね、君なんかよりもずっと」
C「ボクよりも大人なんだ」
S「悔しいだろ?」
C「ちょっと悔しいね」
S「いい気味だ」
C「…
S「ボクが悪いっていうのかい?」
C「そんなことはないよ」
S「嘘だ!絶対嘘だ!ボクが悪いって思ってるに決まってる!みんなそうだ!いつだってそうだ!」
C「いつも君が悪いことにされちゃうんだ、辛いね」
S「そうなんだ、辛くて悔しくて、でも我慢しなきゃならないんだ」
C「どうして辛くても我慢しなきゃならないの?」
S「自分勝手だと思われたくないから、良い子だと思われたいから。良い子じゃないと川に捨てられちゃうんだ。そしたら泳げないボクは死んじゃうんだ」
C「そんなことになったら大変だね」
S「大変なんだ。これは大変な任務なんだ」
C「任務?」
S「自分勝手だと思われない任務だよ」
C「自分勝手と思われないように気をつけることが任務なんだ」
S「そう、大切な任務なんだ」
C「とっても大切な任務なんだ」
S「命をかけた任務なんだ」
C「命を懸けても惜しくない任務」
S「そう、だからこ任務を与えられることはとっても名誉なことなんだ。勇気がある証なんだ」
C「命を懸けても惜しくないほど大切な任務だから、それを与えられたことが嬉しいんだ」
S「まったくそのとおりなんだ。実に愉快な話だ。今日は気分がいい。ワッハッハッ」
C「…」
S「不愉快だ!実に不愉快だ!貴様みたいな不愉快な奴は初めてだ!出て行け!今すぐここから出て行け!死んじまえ!」
C「分かったよ、降参、降参」
S「やったー!でも一人ぼっち。誰も褒めてくれない…」
C「誰かに褒めて欲しかったんだ」
S「うん…」
C「そうなんだ…」
(頭を摺り寄せてくる)
S「このまましばらく寝かせて。もう疲れた…」
C「おやすみ」
zzz…
ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒しからの洞察:
自分のことを考えるのは自分勝手
自分のことを考えるのは自分勝手だとする無意識の信念。
ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し後の症状:
ゲシュタルト療法でインナーチャイルドを癒せなかったことで次のような症状が出ました。
・自分で自分に共感し損ねたことへの落ち込み
・インナーチャイルド側の理解してもらえなかったことへの激しい落ち込み
・「やっぱり自分は理解されないんだ」という空想からくる深い悲しみと絶望
しかし暫くしてから今回のゲシュタルト療法のように、インナーチャイルド役のときは自由に感じ振る舞い、カウンセラー役のときはそれをできるだけ共感的に受け止めようと努めることは、たとえば境界性人格障害(BPD・ボーダーライン)・自己愛性人格障害など、行動化と呼ばれる攻撃的なコミュニケーションの様式を特徴とするクライエントさんのカウンセリングの練習になるように思えてからは気分が回復しました。
「自分勝手」をテーマとした本
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