NO IMAGE

自虐行為を減らす@ゲシュタルト療法

自虐的行為の再演:

「…相対的な失敗がすぐに修復されることが積み重なって、ついにはあるコミュニケーションとなり、赤ちゃんは成功について知るようになります。…剥奪された子供というのは、失敗が修復されることを知った後に、修復されない失敗を経験する子供のことです。そうなると失敗が修復されてもう一度人生のパターンを与えてくれるような、そういう状況を引き起こすことが、その子供の生涯の仕事になるのです。」(赤ん坊と母親/ウィニコット P106)
ここで「失敗」とは赤ちゃんの要求に(主として)母親が応えられないことを指します。そして赤ちゃんは、要求が瞬時には満たされなくても、いずれ時間を置かずに満たされる経験を重ねるうちに「成功」という感覚を知るようになります。
しかし、要求が「いずれは満たされる」ことを知った後に要求が延々と満たされない経験をすると、その要求が満たされるようになるまで生涯に渡ってその時の状況が(様々に形を変えながらも)再演され続ける、とウィニコットは主張しています。

自己分析:

自虐行為…

私はときどき自虐行為*を自ら望んで行うことがあるのですが、それが不思議でなりませんでした。なぜわざわざ苦痛を感じるようなまねをするのかと…
おそらくそのような時、私の心の中ではウィニコットの主張するような心理が働いているのだと思います…子供の頃の満たされなかった要求を満たすために、たとえそれが自虐行為で嫌な気分を味わうことになっても「今度こそ満たされるかもしれない」との思いから延々と繰り返している…そんな気がします。
*ここでの自虐行為には、リストカットなどの自傷行為に限らず精神的・肉体的苦痛をもたらすあらゆる行為を含みます。

自虐行為を減らすゲシュタルト療法:

このように過去の満たされない要求を再演するタイプの自虐行為を減らすには、ゲシュタルト療法を用いて「今・ここ」で過去の満たされなかった要求を満たすことが有効と思われます。いったん要求が満たされる経験をすれば、もうそれを再演する必要がなくなり自虐行為も減っていくと考えられるからです。
少し前から自己分析の際に、これまでの精神分析的アプローチに加えてゲシュタルト療法も取り入れるようになりました。これから追々このブログにも、実際に行ったゲシュタルト療法の記録を載せていく予定です。
自虐行為の心理 考察本リスト
ゲシュタルト療法による自己傾聴セミナー >>
ゲシュタルト療法による自己傾聴 個人レッスン >>

NO IMAGE
最新情報をチェック!