自己分析のテーマとした思考:
前回の自己分析(服従-自由連想法による自己分析124回)からの連想への思考
育ててやった…嫌々育てていた?
自由連想法による自己分析の内容:
以前の自己分析(母親の失望への汚名挽回から休めない・良い子であらねば-自由連想法による夢分析66回目)からの洞察された無意識の空想「自分は望まれない子供」
自分は母親が望んだような子供ではなかった
だから仕方なく嫌々育てたのか…そうだったのか…
心にポッカリ穴が開いたような気分
一人ぼっちの感覚
誰も助けてはくれない 一人で生きていくしかない
でも、それも無理
ならば、いっそ死んでしまう
嫌だけど、それもいいのかもしれない
どうせ自分なんか誰からも愛させないのだし
死んでも誰も悲しまないのだし
だからボクも悲しまない
だからボクも悲しまない?
自分で自分を悲しまない
なぜなら、そんなことをしても意味がないから
役に立たないから
叱られるだけだから
無駄なことはしないのさ、お利口さんだから
お利口さんは悲しまないのさ、いつだって、どんなことがあっても
涙なんて嫌いさ、あっちへ行っちゃへ、しっしっ
行けったら、この野郎、来るな、こっちへ来るな
お前の居場所なんてどこにもないぞ
ふざけやがって、人を馬鹿にしやがって、コケにしやがって、畜生
グレてやる…言ってみただけ
お利口さんは悪いことなんかしない
お利口さんはいつもニコニコ笑顔を絶やさない
…なんて出来っこない
だから嫌われるのか…そうか、そうだったのか、根暗だから嫌われたのか
そういえばイグアナの娘のことも「イライラする」って言ってたな
そうか、イライラさせちゃうんだ、のろまだから、ドジでグズだから
「あ~イライラする!」
(書きかけの手紙?を丸めてクシャクシャにする母親のイメージ)
何でも「自分せい」のような気がしていた?被害妄想?
なぜそうなってしまったのだろう?
「あんたのせいよ!みんな、あんたのせいよ!」
イライラしている母親を見るだけで、それが自分に腹を立てているように感じる
手紙がうまく書けないように見せかけている、演技している
そのような姿を見せることで、暗に「気持ちを察する」ように言われているようなプレッシャーを感じる
「いちいち言われないと何もできないの!この木偶の坊!」
「図体ばかり大きくなって気が利かないんだから…まったく何の役にも立たない」
そのとおりだと思う…何の役にも立ちそうにない
まったく自分でも呆れるほど情けない
金ばかり使って、一つも役に立っていない
穀潰し、金の亡者、成金
自分が金持ちになっても、ろくなことにならない
何か悪いことに使うに決まってる、何しろ悪魔のように恐ろしい心の持ち主なんだから
だから自分で自分をしっかり監視しなきゃならない
放っておくと何をしでかすか分からりゃしない、こいつはとんでもない奴だから
檻に入れて自由を奪っておかなければならない、身動きできないように
一度気が狂ったら手が付けられない、制御できない
まったく、とんでもない奴なんだ
とんでもなく恐ろしい奴なんだ
こんな風に思っていると知られただけで、あっという間に殺されちゃうんだ
だから本当は考えちゃ駄目なんだ、こんなこと、秘密なんだ
とっても大事な秘密なんだ、本当に大変なことなんだ、命取りになるんだ
いままでも、これからも、ずっと秘密にしておかなくちゃならないんだ
どこか大事な場所に隠している印を付けておかなくっちゃ
あとで取りに行けるように
印は自分だけが分かるものじゃなきゃ駄目なんだ
だから暗号が必要なんだ、数字を組み合わせた暗号が必要なんだ
暗号だから忘れないように、いつも口ずさんでいなきゃならないんだ
だからとっても大変な作業なんだ
ただの数字オタクじゃないんだ、これは大切な任務なんだ
大切な任務だから他人に、特にあいつに知られないように、変な子供の振りをしなくちゃならないんだ
自分は変な子じゃなくて、変な子の振りをしてるだけなんだ
でもそれを知られちゃ駄目なんだ、すべてがパーになっちゃうから
墓場まで持って行かなきゃならない秘密なんだ
これは自分だけに課せられた特別な任務なんだ
だからボクも特別な人間なんだ
特別な人間はいつの世も迫害される運命なんだ
これは仕方ないことなんだ、昔から決まってることだから
誰も変えられないルールなんだ
自分は与えられた任務をやり通すしかないんだ
これは我慢強い自分だからこそできる大変な任務なんだ
この任務に耐えられるように生まれたときから神様が母親を通して我慢を強いるように仕向けたんだ
だから母親は何も悪くないんだ
何も知らないんだ、操られているだけなんだから、精巧なロボットなんだから
一皮向けばブリキのロボットなんだ
Tさん(小学校のときの初恋の女性)も実はロボットなんだ
油が切れて動かなくなったから、修理しなければならなかったんだ
ボクが責任を持って修理しなくちゃならないんだ
好きになってしまったから仕方ないんだ、男としての務めなんだ
優しい男の証なんだ、強い男の証なんだ
修理の間、誰にも見つけられないように、穴倉の奥に仕舞っておかなきゃならないんだ
とても大事なものだから…
ツタンカーメン王の秘密
この本には自分の任務の秘密が密かに書かれてるんだ
そしてそれが分かるのはボクだけなんだ
だから漢字が分からないても、急いで読む必要があったんだ
もし他人に解読されたら大変なことになっちゃう
世の中が大混乱になっちゃうんだ
(ブリキの中に閉じ込めらた母親が「助けて」と言っているイメージ)
助けてあげたいけど、任務だからそれはできないんだ、可哀想だけど…
どんなに「酷い奴、薄情な子」だと思われても耐えなくちゃならないんだ
仕方がないんだ、逆らえないんだ
そんなことしたら、あいつに殺されちゃうんだ
あいつは見えない所から見張ってるんだ
気配だけは感じるけど、姿は見えないんだ
水のように体が透き通ってるんだ、とってもきれいなんだ
だから油断すると一たまりもないんだ、とっても危険なんだ
こんなこと冗談で言ってるんじゃないんだ、言わされてるわけでもないんだ
(自分が内側から壊れていくような恐怖を感じる)
変な感じだけど「内側から体を乗っ取られる」ような感じ
「あいつ」というのは自分の内側、心臓の辺りに潜んでいるらしい
「あいつ」が活発に動き出す予感…まずい、嫌な予感
これが今まで内面から感じられた自分が発狂してしまう恐怖の正体だったのか…
あの母親をも簡単に操ってしまう恐ろしい存在…
母親を手玉に取ってしまうぐらいだから、私など敵うはずがない、瞬時に消される…
何としても封印しておかなければ…
自由連想法による自己分析からの洞察:
初めての外傷的な自己分析
自由連想法の途中から「これはまずい」と思いました…これまで何度か経験した「発狂して衝動的に自殺してしまうかもしれない恐怖」に近い情動を感じ始めたからです。
今タリーズで自己分析を行っていますが、家に帰り一人になると…死の恐怖に圧倒されそうな予感がしてちょっと心配です。
正直、今回の自己分析はちょっと後悔しています…幸運を祈る
いえ、そんな悠長なことを言っている場合ではありません! 私に与えられた「任務」はこの恐怖から「生き残ること」のみです!
ちなみに外傷的な症状を引き起こすような自己分析は今回が初めてでした。
P.S. 幸い自己分析の夜は何度か中途覚醒はあったものの、パニック発作や自殺衝動のようなものまでは起こさず、なんとか眠りにつくことができました。我ながらタフになったものです☆
空想上の悪魔に操られていた母親
もし今回の自由連想法で浮かび上がってきた内容が、幼少期の私あるいはインナーチャイルド(大人になっても生き続ける、子供のような心の部分)が実際に空想していたことだと致しますと、今までの私の自己分析による洞察(特に母親への洞察)は一体何だったのでしょう…
空想上の悪魔の存在が明らかになり(もちろん妄想)、母親はその悪魔の操り人形にすぎないのでした…となると今まで母親に対する洞察はすべて被害妄想に過ぎなかったのでしょうか?
病的症状への理解
この他に今回の自己分析では、これまで自分の病的に思えていた症状への理解が進みました。
一つは「初恋の女性の太ももが切断されている空想」で、この空想は母親同様この女性も実はロボットで、故障状態の象徴として太ももが切断されていたのでした。
もう一つは「奇妙なルールに従って数字を数えることへの執着」です。一般的にこのような症状では真っ先に強迫性障害が疑われますが、自己分析に明らかにされた限り、私の強迫性症状は暗号を覚えておくために行われていたものであり、しかも強迫行為は空想で作り出された妄想のために行われていたものであることから、これは強迫性というよりもむしろパラノイアのよる妄想性障害の疑いが強いように思えます。
部分的な境界性・統合失調症水準への退行
また自由連想法の内容を読み返しますと、同じようなことを何度も繰り返しているのが目に付きますし、空想に過ぎない考えをまるで事実であるかのように語る妄想状態も観察されます。
これまで心理カウンセリングで経験した限り、このような話し方や妄想状態は通常神経症水準のクライエントさんには見られず、境界性人格(ボーダーライン)水準ないしは統合失調症水準へ退行している方に特徴的なものです。
したがって自由連想法で現れた私のインナーチャイルド?は境界性人格水準ないしは統合失調症水準まで退行していた可能性があります。
妄想-分裂ポジションの投影による迫害不安
また私の(無意識の)空想は、メラニー・クラインが妄想-分裂ポジションと名づけた状態に近く、したがって空想上の悪魔による迫害妄想は、自己の攻撃性の悪い自己対象への投影の産物のようにも思えます。
P.S. その後、今回の自己分析の「母親からの迫害恐怖は被害妄想に過ぎない」との洞察へは、自己心理学の立場からまったく別の解釈がなされました。
関連ブログ:妄想-分裂ポジションの迫害不安は共感不全・トラウマ(心的外傷)の症状?-自己分析165回
メラニー・クライン著作集ほか、妄想-分裂ポジション 解説本リスト