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自己分析のきっかけとなった本の文章:

もし母親に何かあったら…たとえば死んだりしたら連絡が取れないと大変(サイコセラピー練習帳2 P.99)

自由連想法による自己分析:

昔片思いしていた女性への態度
愛犬の危篤で急遽実家へ帰省
その際彼女に電話
留守だったのでお母親さんに伝言を頼んだ
なぜなら、もし帰省している間に彼女から電話があると大変だと思ったから
(当時はまだケータイを持っていませんでした)
しかしいつも電話をかけるのは私の方から
彼女からかかってきたのは一回だけだった記憶
それにもかかわらず「いつかかってきてもおかしくない」と信じ込んでいた
母親の私に対する態度と同じ
性格には「いつかかってきてもおかしくない」のではなく、「毎日でもかけてきて欲しい」つまり私の願望
それをまるで相手が自分の願望を叶えてくれるような気持ちを持っているかのように錯覚していた
自分の願望を、相手の願望と錯覚していた
だから帰省中に電話がかかってきたら大変だと心配になった
彼女が留守だと残念がるだろうと
本当のところは「帰省先へも電話をかけてきて欲しい、常に自分のことを気にかけて欲しい」
母親からの手紙に感じた不安の理由が分かった
(母親の本当の気持ちはもちろん分からないけれど)
たとえば「今日は庭仕事で疲れた。ほどほどにしないと、もう年なのだから」という文章に対して、まるで「今すぐにでも帰ってきて欲しい」と哀願されているかのようなプレッシャーを感じ、そうしたくない気持ちとの葛藤から不安に駆られる
そういえば少し前に母親から『サイコセラピー練習帳2』の症例テリーとよく似た電話がかかってきたことがあった
留守電に高校の同窓会で一泊二日の温泉に出かけるからと連絡先を教えるメッセージが入っていた
「もし何かあったら連絡できないと困るだろうから」と
私から電話することなど滅多にないというのに…
これは『サイコセラピー練習帳2』の症例や昔の私の心理状態と一緒ではないか!?

自己分析からの洞察:

自分の願望を相手の願望と思い込む投影同一視

自己分析の途中までは、昔の自分の心理状態が『サイコセラピー練習帳2』の事例と酷似していることから、これまでの自己分析で洞察された「母親から感じるプレッシャー」は自分の願望の投影に過ぎないのでは?思っていました。
しかし最後に母親の電話のことを思い出したことで考えを改めました。
おそらく電話をかけてきたときの母親の心理には、自分の願望を私の願望と思い込む心理的錯覚が生じており、そのため私は言いようのないプレッシャーを感じたのだと思います。このような母親の心理(防衛機制)は精神分析理論では投影同一視と呼ばれます。
そしてそのような母親の心理状態は昔の私の行為が示すように、取り入れの防衛機制によって確実に私の中にも息づいています。
※私たち親子の心理と『サイコセラピー練習帳2』の事例との間には若干のずれがあります。
私たち親子に生じている気持ちは「相手ががっかりする」ですが、症例では「相手が死んでしまう」恐怖を感じており、より重症と思われます。

サイコセラピー練習帳2―Dr.Mへの手紙
精神分析(特に自己心理学)を独習できるユニークなワークブックです☆
先にサイコセラピー練習帳―グレーテルの宝捜しを読まれることをお勧めいたします。

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