誰も自分の話など聞いてくれない（心理的虐待）-ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・治療202回

1 ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・治療のテーマとした症状：
2 ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・自己治療：
3 ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・自己治療からの洞察：
4 誰も自分の話など聞いてくれない（心理的虐待）

ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・治療のテーマとした症状：

恐怖症の「めまい」は自己コントロールを失う恐怖-自由連想法による自己分析・治療201回で洞察された、めまいを伴う恐怖症的症状、および恐怖症的症状の背後にある母子関係のトラウマ（心的外傷体験）へのインナーチャイルドの傷つき

ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・自己治療：

インナーチャイルド（以下I）「振り回されるんだ」
心理カウンセラー（私、以下C）「振り回される」
I「そう、メチャメチャなんだ」
C「メチャメチャに振り回される」
I「デタラメなんだ」
C「デタラメに振り回される」
I「もう何もできない」
C「振り回されると何もできなくなる」
I「訳が分からなくなる」
C「何もかも訳が分からなくなる」
I「そう、おかしくなっちゃう」
C「自分がおかしくなっちゃう」
I「自分がなくなっちゃう、消えちゃうんだ」
C「振り回されると、君が君でなくなっちゃう」
I「そう、ボクでなくなっちゃう、別人になっちゃう」
C「君でない別人になっちゃう」
I「そう、知らない人になっちゃう」
C「君の知らない別の人になっちゃう」
I「そう、身体を乗っ取られちゃうんだ」
C「その別人に、君の身体を乗っ取られちゃう」
I「ボクの体なのに…」
（悲しみに暮れる）
C「君の体なのに…」
I「ボクの体だ！ボクの体を返せ！」
C「そう、君の体だ！君の体は君のものだ！」
I「畜生…ふざけやがって…」
（唇を噛み締め、怒りに震えている）
C「悔しかったんだね」
I「そう、何もできなかった…能無しさ…」
C「何もできない自分が情けなかった」
I「情けない…まったくだ、何の役にも立たない能無しさ」
C（自分が「情けない」と言ったことで自己卑下を促してしまったと後悔）
C「私が『情けない』と言ったことで、自分が情けないような気がしてきた」
I「いや、やっぱり情けないよ、自分で自分が、ウンザリするほど嫌になる」
C「情けない自分が嫌でたまらない」
I「仕方ないけど…」
C「自分ではどうしようもないと諦めてる」
I「ああ、どうせ無理だからね…もうどうでもいいんだ、どうなってもいいんだ」
C「もう自分がどうなっても構わない」
I「ああ、もう疲れた…何もする気が起きない」
C「疲れ果てて何もする気が起きない」
I「ああ、このまま楽に死ねる方法はないのかな？苦しまずに死ねる方法」
（そう言いつつ、どこか他人事のように思っている）
C「もう何もかも嫌になった」
I「ああ、疲れた、早く楽にして欲しい」
C「誰かに、この苦しみから早く救い出して欲しい」
I「できるものならね…多分無理だろうけど…」
C「どうせ誰も助けてくれない…」
I「それが現実さ」
C「悲しいけど、それが現実…」
I「どうしたらいいんだろう？」
（訴えるような目）
C「どうして誰も助けてくれないんだろう…」
I「どうして？どうして？どうしてママはボクのことを虐めるの？ボクが嫌いだから？ボクが悪い子だから？」
（今にも泣き出しそう）
C「訳もなくママが君のことを虐める」
I「ボクは何も悪いことしてないのに…」
C「何も悪いことしてないのに、ママが君のことを虐める」
I「酷いよ、酷すぎるよ！」
C「ママの仕打ちは酷すぎる」
I「酷いなんてもんじゃないよ、死ねって言ってるようなもんだよ」
C「ママが君のこと死ねばいいと思ってる」
I「死にたくないよ、死ぬのは怖いよ」
C「君は死にたくなんかないのに、ママがあんまり酷いことするもんだから死にたくなっちゃう」
I「そう、もう死ぬしかないって思っちゃう」
C「この苦しみから逃れるには、もう死ぬしかないって思っちゃう」
I「どうしたらいいの？どうしたら死なずに済むの？」
C「死にたくなったら、こうして僕にいろいろ話してみるのはどうだろう？」
I「ホントにいいの？」
C「ああ」
I「ホントにホント？」
C「ああ、ホントにホントだよ」
I「そうなんだ」
（信じられないといった様子）
C「ああ、だから死ぬ必要なんてないよ」
I「そうなんだ」
（また、信じられないといった様子）
C「信じられない？」
I「いやあ~」（苦笑）
C（微笑む）

ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・自己治療からの洞察：