夢(悪夢)の内容:
真夜中に急遽パソコンメンテナンスの仕事が入る。代々木の現場へ急行するとFチーフが既に作業の準備をしていた。初めての現場なので仕事の内容を尋ねても詳しいことは何も教えてもらえない…
そこへS社長が到着。三人で地下の現場へと降りて行く。
鉄骨が縦横無尽に交差している狭い部屋に言われるままに入ると、社長が入り口を封鎖してしまう。
「あれ?どうして閉めちゃうんですか?」
「いいから、いいから。」
ガスマスクのようなものを付けさせられる。マスクの中から異臭がする。何か有毒なガスが出ているらしい。慌ててマスクを外そうとするが、いつの間にか鉄骨に体の自由を奪われていて外すことができない(@_@;)
続いて社長がガスマスクから伸びているホースの先を床に押し付ける。そんなことをしたら呼吸ができなくなってしまう(@o@;)
マスクの中に毒ガスがドンドン充満していき気分が悪くなっていく。しかし不思議なことに呼吸はできる。
「はい終了」
社長の掛け声とともにマスクを外され解放される。上の階へ上ると電車の社内のような部屋にクライアントの女性が数人待っていた。
どうやらクライアントの依頼で、密かに何かの実験を請け負っているらしい…それも違法でとても危険な実験を…
夢(悪夢)から醒めたときの気分:
恐怖の一言…死ぬかと思いました(@_@;) また吐き気のようなものも感じられました。
その後、日中しばらくは漠然とした焦燥感に駆られましたが、おそらくこの焦燥感は私の性格(自己愛性パーソナリティ)を考えますと、恐怖体験(悪夢)から生じた苦痛な抑うつ状態を解消するために躁状態を作り出そうとする試みの表れのような気がします。
自由連想法による夢分析・自己治療:
ガスマスク・毒ガス
昨日の母親から肺がんの生検のためにカメラを飲んでむせたことを聞いた
ガスマスクや毒ガスで息ができなくなることとの関連
母親と同じ苦しみを味わうために、こんな悪夢を見たような気がした
前回の自己分析(母親の共感の特徴と関係性障害-自由連想法による自己分析・治療257回)でも、自由連想法の中で母親に対する同じような罪悪感が出てきた
そうか、母親が苦しんでいるのに自分だけがのうのうと健康(でもないが)でいることに、無意識に罪悪感を感じているのか
ん? そうすると母親が何気なく不満を漏らすたびに、自分も不幸な気分に陥らなければ罪悪感を感じることになるではないか
これでは、しょっちゅう不幸な気分でいなければならなくなる、どんな些細な不満に対しても敏感に罪悪感を感じてしまうのだから
母親が不満を漏らすたびに、自分が責められているような気がするが、それは自分だけが呑気に幸せな気分でいることへの罪悪感だったのか
(心理カウンセリングのことが頭に浮かぶ)
そうか母親は不満を感じるたびに、私に不満でたまらない気持ちを「理解して欲しい」「受け止めて欲しい」「支持して欲しい」と思っていたのかもしれない
母親が不満を抱えるたびに親子の立場(役割)が逆転するわけだ
物心ついたときから母親が不満を訴えるたびに「子供の私が何とかしなければならない」と感じてきたのか…
ん? だとすると夢を見た後に生じた焦燥感は「何とかしなければならない」気持ちの表れなのかもしれない
自分の気分ではなく、母親の気分を良くするために
大事なのは自分ではなく母親の気分…母親の気分を良くするのが私の人生…
だから私の人生は母親の気分次第…母親の気分が私の人生を決める
そうか、昨日母親から心配していた他の臓器への転移がなかったことを聞いて安心したことが「自分だけが心配から逃れて楽になった」ことへの罪悪感を無意識に生じさせ、その罪悪感が悪夢を見させたのか、私を苦しみから解放しないために…
子供の頃の母親の印象は、いつも怒りっぽくイライラしていた
だとすると幸せな気分を感じることが即、母親への罪悪感に結びつきかねない
そうか、よく喜びを感じた瞬間に不安になったり気分が悪くなったりするのは、こういうことだったのか
これでは慢性的に抑うつ的な気分になるはずだ…
自由連想法による夢分析・自己治療からの洞察:
自分も一緒に不幸な気分になる
これまでの自己分析では「幸せな気分への罪悪感」は母親の羨望からの怒りが原因とされてきました。しかし今回の自己分析では、それとは別の原因が示されました。
おそらく子供の頃の私は羨望からの怒りとは別に、母親の「不満を受け止めて欲しい」という気持ちを察知し、子供心に「自分が何とかしなければ」と考え、その結果とった方法が「自分も一緒に不幸な気分になる」というものだったのでしょう。
「ねぇママ、ボクもこんなに不幸な気分だよ。だから不幸なのはママだけじゃないよ」そう伝えたかったのだと思います。
この私の例のように、もっぱら(大切な)他人のために人生が動機付けられているような人々は自己愛の延長(物)ないしはアダルトチルドレンと呼ばれます。
幸せな気分への罪悪感がもたらす慢性的な抑うつ気分:
しかし自分が幸せな気分になることに対して罪悪感を感じることは、必然的に慢性的な抑うつ気分を生み出します。何しろ幸せな気分を感じることは、大切な人を不幸にしてしまう罪作りなことと感じられてしまうのですから。
したがってこのことが私の回避性パーソナリティ(抑うつ型自己愛性パーソナリティ)傾向の一つの原因となっているように思えます。
罪悪感 心理学的分析本リスト