自己分析のきっかけとなった本の文章:
不安は心配を生み出し、危険や被害を回避しようとする努力であり、抑うつ的情動は後悔を生み出し、すでに受けた過去の損害を修復しようとする努力である。
(セラピストと患者のための実践的精神分析入門/オーウェン・レニック P.158 一部改変)
本による自己分析からの洞察:
不安と抑うつを混同
これは重度の抑うつ状態やうつ病の治療について考察した章の文章ですが、この本の文章を目にした瞬間、恥ずかしい話ですが私は不安と抑うつの区別がよく分からず、しばしば混同して使っていたことを知らされました…
単に気分が落ち込んだ状態を抑うつ状態と思い込んでいたのです^^;
抑うつ状態とは?
この本の定義に従えば、抑うつ状態とは過去の失敗を後悔し、なおかつ「あのとき○○していれば」などと想像することで何とか過去を変えようとする、ある意味無駄な努力、より正確には頭では過去は「変えられないもの」であることを理解しているにもかかわらず、それでも変えられた過去を想像せずにはおけない心理状態といえます。
不安障害のみで、うつ病などの気分障害とは無縁の人生:
ちなみに私の性格タイプでもある自己愛性パーソナリティ、特に自己愛性パーソナリティ障害に代表される誇大型・無関心型の自己愛性パーソナリティには、恥や不安の感覚を自覚することはできても、罪悪感や後悔の念を感じることは難しいという特徴があるとされています。
たしかにこれまでの人生を振り返ってみますと恥ずかしい思いや不安を感じたことは星の数ほどありますが、罪悪感や後悔の念とないますと…皆無ではありませんが恥や不安に比べますと圧倒的に少ないように思えます。
また幼少の頃から生じていた精神疾患についても、そのほとんどが嘔吐恐怖症・女性恐怖症・視線恐怖症・失禁恐怖症をはじめとした各種恐怖症やパニック障害など不安障害に分類される精神疾患ばかりで、一時的に抑うつ状態に陥ることはあっても、うつ病などの気分障害の診断基準を満たすような症状に陥ったことはありません。
不安を抑うつと混同しやすい自己愛性パーソナリティ?
上述の自己愛性パーソナリティの考察に従えば、私は本当の意味で罪悪感や後悔の念に苛まれることが少なく、それゆえ抑うつ状態の心理も実体験が少ないだけによく分からないと言えるのかもしれません。
言い訳にもなりませんが…
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