自己分析のテーマとした心理:
カフェで隣に若い女性の方が座ったときに感じる女性恐怖症的な不安や緊張などの症状。
自由連想法による自己分析・自己治療:
もはやお馴染みの女性恐怖症的な不安や緊張…
ただしその女性が隣に座る前までは、一瞬ではあるが他の席に女性が座るごとに何か自分が「避けられている」かのようなショックを感じていたことも事実
そして自分の隣に女性が座ったことで「やっと座ってくれた」とでもいうような安堵感を覚えたのも事実
しかしその安堵感も、すぐに不安や緊張に変わってしまった…
よく女性恐怖症に限らず対人恐怖症の症状の心理的な説明として「自分の興味や好奇心が抑圧され、さらに無意識でも抱えきれなくなると相手に投影されることで、結果的に相手から好奇の目で見られているかのような恐怖を感じる」といったことが言われるが、確かに一理ある
少なくても不安や緊張に駆られる前までは、隣に女性が座ってくれることを望んでさえいたのだから…
だとするとなぜ自分が女性に対して興味や関心を抱くことに対して、そのような心理を相手の女性に投影せねばならないほど苦痛に感じるのか?
変に思われるから?
それとも自分は男性なら誰しもある程度は感じることを、異常なことと思い込んで恐怖に駆られているだけなのか?
その可能性もある
少なくても私の目には、大多数の男性が隣に女性の人が座っても不安を感じないどころか気にも留めてさえいないように見える
なぜそんなに平気でいられるのか、何も感じないのか、信じられない…
正直そのような人を羨ましいとも思うが、ことはそう簡単なことではない
もし自分がまったく無関心に振舞えば、それが相手の方に「関心を払う価値さえない人間」だと思っていると思われ気分を害してしまう、不快感を与えてしまうのではないかと不安になる…
ん?これは女性が別の席に座ったときに自分が「避けられている」と感じたことと似た心理では?
私にはたとえ見知らぬ相手であっても、他人に無関心であることが尊大な態度のように思えてしまう
相手からそう非難されそうな不安を感じる
しかしだからといって見知らぬ相手に関心を示すことにもやはり不安を感じる
以前にカフェである男性客が、女性が前を通り過ぎるたびにジロジロと眺めているのを見たことがあるが、明らかに異常に見えた
結局、女性に関心を持っても無関心でも不安から逃れられない(T_T)
見ず知らずの女性をジロジロと眺めることに不安を感じるのは、そのような男性を異常だと感じることから当然だとしても、見ず知らずの女性に関心を示さないことを尊大な態度だと感じるのはなぜだろう?
(自分が隣に座る女性に対して無関心な様子を想像してみる)
どこか無理して無関心を装っているように感じられる
そうか私は女性の方に対して、どんなに頑張っても無関心ではいられない人間なのか…納得
それにしても無理して無関心を装うことを、なぜ尊大な態度だと思ったのだろう?
ときどき生じる無意識の空想の記憶
隣に座る女性が「ちょっと変わった人」と感じられると、いつの間にか無意識に「その女性が突然心理カウンセリングを依頼してくる、しかも切羽詰った様子で」というような内容の空想をしていることが何度かあった
困っている女性を自分が救う…これは自己愛性パーソナリティ障害の人にときどき見られる救世主願望(自分を世界を救う神のような存在だと信じる万能的な心理)と似ている
なるほど、そうだとするといつ何時助けを求められるか分からない…だから常にある程度の関心を周囲の人に払っている必要がある
それに無関心な人に「助けて欲しい」などとは頼みづらいものだし
自由連想法による自己分析・自己治療からの洞察:
自己愛性パーソナリティ障害様の救世主的な万能感から生じる女性恐怖症的症状
自由連想法による自己分析の結果、女性恐怖症的な不安症状の背後にあたかも世の中の女性を苦しみから救う使命を帯びているかのような使命感が存在し、この心理は自己愛性パーソナリティ障害の人にときどき見られる、自分を救世主(神)のような存在だと錯覚する万能感に近い心理であることが洞察されました。
無関心を尊大だと自己非難する万能感の心理
それにしても自由連想法に現れた「他人に無関心であることが尊大な態度のように思えてしまう」のはある意味奇妙な心理です。
なぜなら上述の自己洞察と考え合わせますと、この心理は自分が万能的な使命感に駆られた態度を示さないことに、言葉を変えれば尊大な態度を示さないことに尊大さを感じていることになるためです。
ただしこのような心理は私が抑うつ型自己愛性パーソナリティ(回避性パーソナリティ)ゆえに、誇大型(無関心型)自己愛性パーソナリティの人のように尊大さがストレートに表出されないことから生じる複雑な防衛機制の産物なのかもしれません。
どうも私の女性恐怖症的な不安症状は、誇大型(無関心型)自己愛性パーソナリティの尊大な態度に通じる万能的な考え(世の中のすべての女性を苦しみから救う心理カウンセラー)を持たないことを尊大だと自己非難し、その尊大さを回避するために皮肉にも自分が万能的な心理カウンセラーであるかのような尊大な考えに突き動かされる結果生じているようです。
幼少期にすでに形成されていた救世主的な万能感の心理
さらにこのような救世主的な万能感の心理は、小学校低学年の傷ついた初恋の女性を救済する空想にも見られるため、おそらく幼少期からすでに形成されていたものと推測されます。
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