自由連想法による自己分析からの内容(重要な連想のみ):
投影による迫害不安が生じる理由
母親の期待→(母親に愛されるためにも)父親のようにはなりたくない→怒りを嫌悪→投影→被害妄想的な迫害不安
自由連想法による自己分析からの洞察:
父親を嫌悪
幼少の頃から「大人になってもパパのような大人にだけはなるんじゃないよ」という母親と祖母の教えを(無意識に)忠実に守っていた私は、気がつけば父親のあらゆる性格を嫌い、父親のような人間にならないようにと努めていました。
怒りの抑圧・投影による被害妄想的な迫害不安
その父親の性格の特徴の一つが、気が短くすぐに人に暴力を振るうことでした。
おそらく私は父親の暴力的な性格を嫌悪するあまり、怒りを表現することはおろか、怒りを感じることすら難しい性格になってしまったのでしょう。そして抑圧された怒りが他者に投影され、今度は相手から責められる不安(迫害不安)を抱くに至ったのだと思います。
もっともその迫害不安は空想上の不安、ゆえに被害妄想に過ぎないのですが…
ちなみに怒りなど耐えられない感情の投影による被害妄想的な迫害不安が極度に高まった心理状態が、統合失調症や境界性(ボーダーライン)*と呼ばれる病理水準だと私は理解しています。
*境界性(ボーダーライン)には「統合失調症と神経症の間の病理水準」と「人格障害の一つ」という二つの意味が存在しています。
前者の意味では境界性(ボーダーライン)水準、後者の意味では境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害・BPD)というような用語が使われます。
境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害・BPD)治療・心理学的分析本リスト