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自由連想法による自己分析の効果:

自由連想法による自己分析を始めるまでの経緯でも触れましたように、私が自己分析に自由連想法を取り入れたきっかけは『精神分析セミナー』での小此木氏のコメント「いくら本やセミナーなどで精神分析の勉強をしても、自分で実際に自由連想法を患者の立場で体験してみないことには、無意識が意識へと漏れ出てくる感覚を知ることはできない」に触発されてのことでした。
現在、自由連想法による自己分析を始めてから半年ほど(回数にして約200回)経ちますが、自由連想法による自己分析には次のような効果があることが分かりました。

心理カウンセラーとしての共感能力の飛躍的増加:

心理カウンセラーが自己分析を行う目的の一つは共感能力を高めることです。共感とはクライエントさんの気持ちを感じ取ることを指しますが、現実にはどんなにトレーニングを積んでも他人である心理カウンセラーに、クライエントさんの心の中を直接知る能力はありません*。
*スピリチュアル・カウンセラーの方は、必ずしもそうは思っていらっしゃらないようです。
そこでクライエントさんの心理を直接知るのではなく、心理カウンセラー自身の心を徹底的に自己分析し、クライエントさんと心理カウンセラー自身との間に類似した心理を見出すことで、クライエントさんの心理の理解を試みます。
この考え方によれば自分自身の心理状態を知れば知るほど、クライエントさんの心理との間に接点を見出しやすくなり、共感能力が増加することになります。
自由連想法による自己分析では、心に浮かんだことは「すべて言葉にする」ルールがありますので、しばらく続けますと「ほぼ確実に」無意識の心理(信念など)が溢れ出てきて、自分でも信じられないような内容にビックリさせられます。
自由連想法のこのような特徴から私の実感では、それまでの精神分析の本などからの自己内省に比べて3~5倍の効率で自己分析、ひいては共感能力が高まったように思えます。

自由連想法による自己分析の自己治療・自己成長・自己受容効果:

当初は自由連想法の実体験および心理カウンセラーとしての共感能力を増加されるために始めた自由連想法による自己分析でしたが、自由連想法にはそれらに加えて次のような自己治療・自己成長的効果が認められました。

自尊心の高まりによる自己治療・自己成長効果

自由連想法により無意識の心理が自己洞察されることで自己発見の喜び*が生じ、その結果自尊心が高まりました。
(自尊心はすべての人が求める根源的な欲求であることから、自尊心の高まりはどのような性格タイプ・病理水準の方にも自己治療・自己成長の効果が期待できます)
*まれに自由連想法を行うことでトラウマ(心的外傷)などあまりに苦痛な内容の自己洞察がなされたときは、自己発見の喜びよりもトラウマの再現への恐怖心の方が大きくなってしまうことがあります。
このような場合はゲシュタルト療法など対話を用いた心理療法により、その恐怖心を感じる自己を共感的に受け止めることが有効です。
関連ブログ:ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・自己分析・治療

自己受容による不快感の軽減効果

私たちは意識的・無意識的な信念に反するような自己イメージに対し、ときとして激しい不快感や嫌悪感を感じます。
自由連想法を行うことで無意識の信念が明らかとなり、またその信念が(子供の頃は役に立ったのかもしれませんが)現在ではむしろ障害になっていることを知ることで、これまでは嫌悪していた自己イメージの容認(自己受容)が進み、結果として不快感が軽減しました。
ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・自己分析・治療の方が、より自己受容の効果があります。
自由連想法 関連本

自己分析 関連本

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