NO IMAGE

加藤死刑囚の辛い境遇に対して共感を欠いていたのではないかと反省する出来事を経験

深夜に通行人に対して、非がないのにひたすら謝り続けている交通整理の警備員に遭遇

3日前に「自己愛的な人の非共感性などの考察~秋葉原無差別殺傷事件の加藤死刑囚の言動や世間の反応を参考に: 自己愛講座49」という記事を書きましたが、この記事と関連するような出来事を昨晩経験し、何かシンクロニシティのように思えました。

記事で参考にしたNHKの番組に登場した仕事の同僚の方の話によれば、加藤死刑囚は犯行以前に派遣会社を通じて交通整理の仕事をしていたようですが、昨晩同じような仕事をしている方に遭遇しました。

そこは高層オフィスビルの建築現場で、夜間はその周辺の道路工事もしているため、昨晩も警備員が交通整理をしていました。
そこへ老夫婦が通り掛かりましたが、男性の方はかなり酔っ払っているように見えました。

するとある警備員の前に来た瞬間その男性の態度が一変し、いきなり警備員を罵りながら、通行者を誘導するために置かれたコーンなどを蹴飛ばし倒し始めました。
ところが驚いたことに、その警備員は一言も注意することなく、むしろひたすら謝り続けていました。
私が見ていた限り、彼に落ち度は何もないように見えたにも関わらずです。

恐らくこうして交通整理の警備員と見るや、理由もなくキレる人物が少なからずいるため、会社のマニュアルで、このように対応するように指示されているのでしょう。

加藤死刑囚の仕事の辛さを実感していなかったのではないかと反省

この様子を見て、とっさにに3日前に書いた記事のことが連想され、その記事を書いた時は、もしかしたら加藤死刑囚の犯行前の辛さをあまり感じていなかったのではないか、つまり共感を欠いていたのではないかと思いました。
ここまで自尊心を傷つけられる仕事だとは、想像していなかったためです。

辛さを実感してもなお、加藤死刑囚に対する認識に大きな変化はなかった

ただ、それでも彼のその後の行動に対して、同情する気持ちにはなれませんでした。
それは彼の行為が倫理的に許されないからという理由だけでなく、彼の仕事の同僚の方もそうであったように、たとえ同じ境遇に置かれたとしても、誰でも良いから片っ端から人を殺したい衝動に駆られ、それを実行することは当然ではないためです。

以上のように、私の加藤死刑囚に対する認識は、結果的に大きく変化することはありませんでした。
しかし今回の出来事は、一時的にでも自分の考えに疑問を生じさせるに十分なものでした。

NO IMAGE
最新情報をチェック!