NO IMAGE

心的現実を軽視することによる直面化-自由連想法による夢分析144回

夢:

Yおじさんに仕事の相談をしている。
おじさんから「あとはFlashの数式を覚えないといけないな」とアドバイスされる。

夢から覚めたときの思考:

今さらFlashの勉強したって手遅れだろう。

自由連想法による夢分析の内容:

実際に彼女と付き合ってるときの同じ心理だった
両思いだと錯覚し相手の仕草が思わせぶりに感じるのだから、実際に付き合っているのと同じような感覚だった
そうか、現実も錯覚も同じものとして自己分析しても構わないのか☆

夢分析からの洞察:

心的現実の重要性

心理カウンセリングでは客観的な事実よりも、クライエントさんの心の中の現実である心的現実*が重要視されます。事実はどうであれ、クライエントさんがそのように信じていることこそが重要であり、その内容を共感的に理解することが心理カウンセリングの基本中の基本とされています。
また心的現実はフロイトの時代から重要視されていたことでもあります。
*心的現実は内的現実と呼ばれることもあります。
そんなことは百も承知のはずだったのですが…自分でも信じられないことに、今まで自由連想法で両思いの勘違いの記憶が回想されても、それを錯覚(=現実とは違うこと)としてしか認識していませんでした。
しかし今回の自己分析で気づいたとおり、心的現実としては、実際に彼女と付き合っていたときの心理と、両思いの勘違いから付き合っていたと錯覚していたときの心理とに本質的な違いはありません。心の中ではどちらも「実際に」付き合っていると認識されています。
今回の自己分析で、心的現実を理解することがいかに難しいものなのかを思い知らされました。
自己分析でこうなのですから、心理カウンセリングの場では(それと気づかずに)もっと頻繁に心的現実を軽視しているような気がしてきました。

心的現実を軽視することによる直面化

おそらく心理カウンセリングの場で直面化したくなるとき、私の心の中にはクライエントさんの心的現実を(私がイメージする)客観的な現実にそぐわない歪んだ(もっと言えば病的な)心理と判断し、それを正したい気持ちが働いているのだと思います。
心理カウンセリングの場で直面化したい衝動に駆られたときは、直面化する前にクライエントさんの心的現実をちゃんと受容できているのか?軽視していないのか?と内省した方が良さそうです^^;

NO IMAGE
最新情報をチェック!