自由連想法による自己分析からの洞察:
猜疑心による心理カウンセリングの失敗と長期化
前回の自己分析(他人の肯定的評価への猜疑心-自由連想法による自己分析147回)での洞察から気づいたのですが、他人のそして自分自身の肯定的な評価が一切信じられない極度の猜疑心は、もしかしたら心理カウンセリングの失敗や長期化の一因ではないかと思えてきました。
私自身もその傾向があるわけですが、他人や自己への猜疑心があまりに強い場合、心理カウンセラーからどんなに共感的な理解を示めされても、心理カウンセリングからしばらく経つと、先ほどの自己肯定的な体験が「何かの間違い」のように思え、また心理カウンセラーの言葉が「優しさからの嘘」のように思えてくるため、心理カウンセリングの場では感じられた自己肯定感は消え去り、また元の猜疑心に逆戻りしてしまうはずです。
いくら心理カウンセリングで自己肯定感につながる体験を積み重ねても、そのたびに「何かの間違いや嘘」で片付けられてしまえば、いつまで経っても自己肯定感が育たず悲観主義から抜け出せません。
このような他人や自己への極度の猜疑心が、心理カウンセリングの失敗や、たとえ成功に終わったとしても5年10年といった歳月を要する一因となっているような気がします。
カウンセラーの言葉ばかりでなく、自分の体験したことすら信じきれないのですから…
猜疑心そのものを心理カウンセリングで取り上げる
このような極度の猜疑心を取り除くには、個人的には心理カウンセリングの場合は猜疑心そのものをテーマとして取り上げる、自己分析では自分の中の猜疑心を感じる部分をゲシュタルト療法による傾聴*などで受容し続けるしかないような気がします。
*関連ブログ:ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し・自己分析・治療
猜疑心を否認
ところで私はスーパーバイザーの解釈を信じきれないことを何度も空想しながら、自分がスーパーバイザーに対して猜疑心を持っていることに気づくことはありませんでした。またスーパーバイザーの解釈に疑問を持つことがスーパーバイザーとのカウンセリングに影響を与える可能性についても考えことはありませんでした。
おそらくスーパーバイザーへの理想化や依存心などが作用して、スーパーバイザーへの猜疑心や心理カウンセリングの効果への悪影響の事実を、否認の防衛機制により意識から遠ざけていたのでしょう。
心理カウンセリングの失敗 分析本リスト