自己分析のきっかけとなった出来事:
テリーが治療者の『フンフン』に分離-固体化への拒絶を読み取ったとの記述(サイコセラピー練習帳2 P.98)
自由連想法による自己分析の内容:
分離-固体化への拒絶
高校卒業直後、札幌へ一人で出かけたときの記憶
パルコで店員の口車に乗せられて、予定外の服まで買ってしまった
母親に叱られる恐怖
しかし予想に反して母親の反応は…
「あら、気に入った服があって良かったじゃない」
(???)
「でも6万円も使っちゃったんだよ」
「いいの、卒業祝い代わりよ」
(???)
信じられない…
これまで私が服を自分で選ぼうとすると「あんたに着こなせるわけないじゃない!」と人前で大声で怒鳴るなどしたあの母親が…信じられない…
自己分析からの洞察:
分離-固体化の体験
札幌での不思議な体験は私が初めて「自覚」した分離-固体化の体験だったようです。
あのときは母親の反応への驚きとともに、初めて気に入った服を自分で買えたはずなのに喜びとは程遠い寂しさに近いような気持ちを感じたのですが、あれは突如訪れた分離-固体化への戸惑いや、急に放り出されたような感じからの悲しみだったようです。
ところで分離-固体化には二種類のパターンがあります。一つは子供が分離を望み母親がそれを許すことによりもたらされる分離-固体化であり自律のために欠かせないものです。
そしてもう一つは母親の方から分離を促すような形で訪れる分離-固体化です。
私が体験した分離-固体化は、直接母親が分離を促したわけではありませんが、それまで一貫して阻まれてきたため、もうすっかり諦めていた分離への欲求充足が、予期せぬ形で満たされる形となりました。
そのため「自分で分離を勝ち取った」という効力感が得られず、自律が促されなかったのだと思います。
その結果、分離-固体化が後者にように体験され、見捨てられ不安から悲しみを感じたのではないでしょうか。
サイコセラピー練習帳2―Dr.Mへの手紙
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