冷酷な医師・看護士への怒り・不信感と母親への罪悪感・不安-自由連想法による自己分析・治療の翌日、次のような迫害的な悪夢を見ました。
夢(悪夢)の内容:
以前にエニアグラム・トランスパーソナル心理学・プロセスワーク(プロセス指向心理学)・座禅などのワークショップによく参加していた、スピリチュアルな心理療法を教えるグループのワークショップに出席している。
ワークショップ終了後、出席者全員にお茶(ハーブティー)が振舞われることになる。
急にトイレに行きたくなったため席を立つ。しかし戻ってみると、もう皆さんお茶を飲み終わり後片付けを始めており、私の席にはまだ湯気の昇っている美味しそうなハーブティーが一人寂しく置かれている…
さらにファシリテーターから、反省を迫られるような言葉を次々と投げかけられる(T_T)
夢から醒めたときの自己洞察:
母親への罪悪感を感じた翌日にこのような迫害的とも思える悪夢を見たため、これは罪悪感を感じるとそれが無意識に罪悪感を生じさせた自分の罪に対する他人からの激しい怒りを空想させ、それが迫害的な夢(悪夢)や空想につながっているように思えました。
またこの自己洞察は、日常で生じる迫害的な空想への解釈に再考を迫ることにもなりました。
関連ブログ:作成中
自由連想法による夢分析・自己治療:
上述の自己洞察とは別に夢の内容からいろいろと連想が浮かんできたため、自由連想法による夢分析を行うはずでしたが…先延ばしにしているうちに似たような迫害的な悪夢を見てしまいました(T_T)
二つの夢のテーマが共通していることから、より新しいそちらの夢を分析することに変更しました。
関連ブログ:自己愛性パーソナリティの従兄弟に理想化自己対象欲求を向ける病的な幻想-自由連想法による夢分析・治療
自由連想法による夢分析・自己治療からの洞察:
ただ簡単に自由連想法による夢分析を試みたところ、次のような自己洞察を得ました。
報復される不安から生じた迫害的な悪夢
以前に自己愛障害による心理療法家・心理療法グループの教義化・宗教化の病理で、心理カウンセラーの自己愛的な欲求から特定の心理療法が過度に理想化される可能性について指摘し、特にスピリチュアルな心理療法ほどその危険性が高いと述べましたが、そのスピリチュアルな心理療法には夢に登場したグループが教える心理療法も念頭に置かれていました。
そしてこのことを思い出しますと夢の内容が先の批判的なブログに対する報復のように思えてきました。
この洞察から、上述の迫害的な夢は過去に批判的なブログを書いた際に生じた無意識の報復される不安を表しているように思えます。
自己愛性パーソナリティ的な性格により生じる迫害不安と被害妄想
またこのような迫害不安が生じるプロセスには、私自身の基本的な性格タイプである抑うつ型自己愛性パーソナリティが影響を与えているとも考えられます。
自己心理学の理論によれば、自己愛性パーソナリティの人は自分を過度に理想化した心理状態とその対極である自己卑下や無力感に苛まれる状態とを行き来し、その中間のバランスの取れた心理状態に留まることが難しいとされています。
この理論を私の一連の出来事に当てはめてみますと、私の心の中に次のような心理的プロセスが生じたのではないかと考えられます。
過度に理想化された心理状態に突き動かされて自信満々にスピリチュアルな心理療法を批判してみたものの、その後は自己卑下や無力感に苛まれる心理状態に移行したため「何と大それたことをしてしまったのか」と激しい後悔や罪悪感を感じ始め、今度は自分の犯した罪に対して報復される不安に怯え出す…
なおこれらの心理的プロセスの中で意識されていたのは報復される不安のみで、後悔や罪悪感などは自覚されませんでしたが、このことが自己愛性パーソナリティの人が被害妄想に駆られやすい原因の一つではないかと考えられます。
つまり自己愛性パーソナリティの人は罪悪感が抑圧されてしまうため、相手の否定的と感じられる態度に対して自分にはまったく非がないように思え、これが理由もなく他人から責められる(=迫害される)との被害妄想的な信念の形成に重要な影響を与えているのではないかと推測されます。
被害妄想の心理 心理学的解説本
自己愛性パーソナリティ障害・自己愛障害の治療・心理学的分析本
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