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認知の歪み-認知療法による不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)の治療

認知療法の本で自分の認知の歪みを自己分析し、その認知の歪みの不安障害の症状(失禁恐怖症・社会不安障害)への悪影響を検証した結果、認知療法で認知の歪みを修正することで不安障害を治療できる可能性がまだまだあることに気づかされました。

認知の歪み-認知療法による不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)の治療・自己分析 目次:

不安障害の症状を引き起こす認知の歪み
認知の歪みとは(認知の歪みの定義)
認知の歪みの不安障害の症状(失禁恐怖症・社会不安障害)への悪影響
認知療法で認知の歪みを修正することで不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)を治療できる可能性
認知療法の認知の歪みの修正による不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)の自己治療
・認知の歪み-事態はもっと悪くなるとネガティブに未来を占う
・認知の歪み-良い面を割り引いて考える
・認知の歪み-過度に一般化する
・認知の歪み-両極端に考える
・認知の歪み-○○すべきと考える
・認知の歪み-後悔ばかりする
・認知の歪み-仮定の心配をする

不安障害の症状を引き起こす認知の歪み:

「不安な心の癒し方-あなたの悩みを解消する7つの認知療法*」という認知療法の本で自分の不安障害の症状(失禁恐怖症・社会不安障害・ダイエットへの不安)を自己分析してみますと、次のような認知の歪みが不安障害の症状を引き起こす原因となっていることが分かりました。
*関連不安障害・認知療法ブログ:
不安な心の癒し方-全般性不安障害・不安障害の認知療法
・事態はもっと悪くなるとネガティブに未来を占う
・最悪の予想をする
・良い面を割り引いて考える
・過度に一般化する
・両極端に考える
・~すべきと考える
・後悔ばかりする
・仮定の心配をする

認知の歪みとは(認知の歪みの定義)

なお認知の歪みとは認知療法の用語で、日常生活に悪影響を及ぼすような物事の考え方の癖を指します。
多くの場合、認知の歪みは習慣化されているため無意識に生じており(=自動思考)、したがって認知療法などにより改めて自分自身の思考パターンを自己分析しない限り自分の認知の歪みになかなか気づくことはありません。

認知の歪みの不安障害の症状(失禁恐怖症・社会不安障害)への悪影響:

「不安な心の癒し方-あなたの悩みを解消する7つの認知療法」には全部で17の認知の歪みが挙げられていますが、私はそのうちの8つの認知の歪みを持っていることが分かりました。
いずれの認知の歪みも私の不安障害の症状(失禁恐怖症・社会不安障害・ダイエットへの不安)にかなりの悪影響を及ぼしています。
まず「事態はもっと悪くなるとネガティブに未来を占う」「最悪の予想をする」認知の歪みは不安を増大させます。
「良い面を割り引いて考える」認知の歪みは、不安を感じなかったときでも「たまたま運が良かっただけだ」などと考え、いつまで経っても安心感を得られない働きをします。
「過度に一般化する」認知の歪みも「この先一生不安がなくならないに違いない」との考え*を生じさせ、最初の2つの認知の歪み同様不安を増大させます。
「両極端に考える」完璧主義の認知の歪みは100%安全な保障が得られない限り不安を生じさせます**。
「~すべきと考える」べき思考の認知に歪みは不安への過剰な対処を自分に課し、結果的に(対処方法を考えることを通して)常に不安なことを考えるという不安への過敏性を生じさせます。
「後悔ばかりする」認知の歪みは「あの時ああしておけば不安にならずに済んだのに」と考え続けることで、いつしか自分が取り返しのつかないことをしてしまったかのような不安を生じさせます。
「仮定の心配をする」認知の歪みは「もし~なら」と常に不安の原因を作り続けます。
*関連不安障害・認知療法ブログ:
不安なことが永遠に続く恐怖-不安障害の認知療法による治療
**関連不安障害・認知療法ブログ:
100%安全の保障が得られない限り不安…不安障害の認知療法による治療

認知療法で認知の歪みを修正することで不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)を治療できる可能性:

こうして認知療法の本に従って自分の認知の歪みを自己分析し、さらにその認知の歪みが不安障害の症状(失禁恐怖症・社会不安障害)に及ぼす悪影響を検証してみますと、100%安全の保障が得られない限り不安になる-不安障害の認知療法による治療のブログを書いた時点では「認知療法による不安障害の治療には限界がある」と思っていましたが、認知療法で認知の歪みを修正することで不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)を治療できる可能性がまだある、自分には認知療法で自己治療できることがまだまだたくさんあるように思え少し希望が持てました☆
そこで認知療法により認知の歪みを修正して不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)を自己治療することにしました。

認知療法の認知の歪みの修正による不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)の自己治療:

認知の歪み-事態はもっと悪くなるとネガティブに未来を占う

失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例
一度失禁恐怖症・社会不安障害の症状(人前での失禁への不安)を感じると症状が改善せず、どんどん悪化してしまうような気がして不安になる。
この認知の歪みの検証(修正)
失禁恐怖症・社会不安障害の症状が悪化するときもあったが、改善していったときもあった。
(さほど気にならない時さえあった!)
認知の歪み「最悪の予想をする」
失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例1
いつかきっと失禁恐怖症・社会不安障害の不安が現実のものになる(人前で失禁してしまう)に違いない、例えば心理カウンセリング夢診断・夢分析の仕事中に。
この認知の歪みの検証(修正)
今にも失禁してしまいそうな恐怖を何度か体験*したことは確かだが、大人になってから実際に失禁してしまったことは一度もない。
(小学生のときに一度だけ失禁してしまった)
それに今にも失禁してしまいそうな恐怖体験を味わった後でも、そのたびに自己暗示によるリラックス法や行動療法などによる自己治療で対処**してきた!
そのときの不安の強さに比べれば、今感じている失禁恐怖症・社会不安障害の不安は遥かに楽なものだ!
それにあのときはCTスキャンのために体を固定されトイレに行きたくても物理的に無理だったし紙オムツ***をしていなかった。
それに比べれば心理カウンセリングや夢診断・夢分析の仕事中に失禁しそうになったとしても、多少の治療関係への悪影響や恥ずかしさはあっても、物理的にトイレに行けないわけではないし最悪の事態のために紙オムツもしているので、たとえ万が一失禁してしまってもクライエントさん(カウンセリングのお客さん)には分からないから恥ずかしい思いをしなくても済む、そのための紙オムツなのだから。
*関連失禁恐怖症・社会不安障害治療ブログ:
PTSD様のフラッシュバックに…失禁恐怖症のトラウマ体験
**関連失禁恐怖症・社会不安障害治療ブログ:
自己暗示によるリラックス法でPTSD様の失禁恐怖症に対処
行動療法(系統的脱感作法)でPTSD様の失禁恐怖症に対処
**関連失禁恐怖症・社会不安障害治療ブログ:
紙オムツで失禁恐怖症克服
失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例2
もし少しでも失禁してしまう不安を感じれば、自分はその不安に耐えられずパニックを起こして失禁してしまうに違いない。だから不安はとても危険なものだ。
この認知の歪みの検証(修正)
確かに失禁してしまう不安を感じたときに内心パニックになったことが、これまで「何度か」あった。
しかしほとんどの場合は失禁してしまう不安を感じてもパニックにならなかった。
さらにたとえパニックになっても実際に失禁してしまったことは「一度もない」。

認知の歪み-良い面を割り引いて考える

失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例
シニア産業カウンセラーのセミナーや、ストレスの対処方法の心理療法セミナーを受けたときに結構リラックスできたため、失禁恐怖症・社会不安障害の症状がほとんど出なかったが、そのことに対して「たまたま一番後ろの席に座れたから失禁恐怖症・社会不安障害の症状が出なかっただけだ。もし一番後ろの席でなかったら、これまでと同じように失禁恐怖症・社会不安障害の症状に悩まされていたに違いない。」と考えた。
この認知の歪みの検証(修正)
一番後ろの席だと前側の席よりもリラックスできるのは確かだ。しかし一番後ろの席といっても、席の後ろにはセミナーのスタッフの人達が座っていた。だから誰からも見られずにトイレに行けたわけではない。もしトイレに行こうとすれば恥ずかしさを感じたはずだ。
それにも関わらず失禁恐怖症・社会不安障害の症状に悩まされなかったということは、単に一番後ろの席に座れたからだけでなく、失禁恐怖症・社会不安障害の症状が改善してきている証ではないのか?
それとシニア産業カウンセラーのセミナー中に途中で何度もトイレに行っている人がいたが、そのことでスタッフの人から何か言われている様子もなかった。
ということはセミナー中に途中でトイレに行っても何ら問題はないということではないのかか?
だったらトイレに行きたくなれば精神的苦痛を感じながら我慢するよりも連慮なくトイレに行ってもよいのではないか?
※ただ前の方の席からトイレに行く場面を想像するとかなりの恥ずかしさを感じました。ですからトイレに行くことの恥ずかしさを克服するためには、行動療法のエキスポージャー法で治療する必要があるように思えました。

認知の歪み-過度に一般化する

失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例
一度強い不安を感じるような体験をすると、また同じような目に遭うのではないかと不安になる。
この認知の歪みの検証(修正)
確かに一度強い不安を感じるような体験をすれば、二度と同じ目に遭いたくはないと思う。
しかし実際にまた同じような目に遭う確率は非常に低い*。
それに「また同じような目に遭うのではないか」という不安は想像に過ぎない。
想像は現実とは違う。
*しかしそのことが頭では分かっていても「また同じような目に遭うのではないか」という不安は治まりませんでした。
そこで行動療法のエクスポージャー法という技法を使って、不安な場面をイメージして徐々に不安に慣れていくことを試みると予想以上に効果がありました☆
関連失禁恐怖症・社会不安障害治療ブログ:
エクスポージャー法(行動療法)による失禁恐怖症・社会不安障害の治療(作成中)
※「想像は現実とは違う」と自分に言い聞かせて不安を軽減する方法は「不安な心の癒し方-あなたの悩みを解消する7つの認知療法」に載っていました。
実際に何度かこの認知療法の方法を不安を感じたときに試してみましたが、確かに不安が軽減しました☆

認知の歪み-両極端に考える

失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例
一度トイレに行かなければならほど尿が溜まっていないのにトイレに行ってしまうと、その後際限なくトイレに行くようになって寝る暇さえなくなっていしまい死んでしまう不安を感じて、家にいるときなど失禁恐怖症・社会不安障害の症状が出ないときはトイレを我慢し続けてきた。
この認知の歪みの検証(修正)
試しに家でトイレに行きたくなったときに思い切ってトイレに行ってみたが、その後際限なくトイレに行きたくなるようなことはなかった。つまり私の不安は杞憂に過ぎなかった。
※この認知の歪みの検証方法は認知療法ではなく行動療法に当たると思われます。

認知の歪み-○○すべきと考える

失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例1
いつでもトイレに行ける状態のときはトイレに行ってはならない(我慢すべき)。
この認知の歪みの検証(修正)
「両極端に考える」認知の歪みと同じく試しに家でトイレに行きたくなったときに思い切ってトイレに行ってみたが、ルールを破っても不安になるようなことは何も起きなかった。
失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例2
心理カウンセリングや
コーチングのHPに「トイレ中座はコミュニケーションの流れを変えるのに使えるテクニック」

認知の歪み-後悔ばかりする

失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例
この認知の歪みはほとんどがダイエットや仕事の不安につながることのため、失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例は思いつきませんでした。

認知の歪み-仮定の心配をする

失禁恐怖症・社会不安障害に関するこの認知の歪みの具体例
(これまで一度も人前で失禁してしまったことがないにもかかわらず)いつかきっと人前で失禁して死ぬほど恥ずかしい思いをするような気がしてならない。
この認知の歪みの検証(修正)
これまで一度も人前で失禁してしまったことがないということは、これから先も人前で失禁してしまう可能性は非常に低い*。
*しかしそのことが頭では理解できても不安は治まりませんでした。そこで行動療法のエクスポージャー法を使って「仮定の心配をする」認知の歪みの修正を試みました。
関連失禁恐怖症・社会不安障害治療ブログ:
エクスポージャー法(行動療法)による失禁恐怖症・社会不安障害の治療(作成中)
またこの認知の歪みの形成には「最悪の予想をする」認知の歪みが原因として働いているように思えます。
少しでも不安を感じてしまうとその不安に耐えられずパニックを起こしてしまうに違いないと思い込んでいるからこそ過剰な警戒心が働き、その結果「仮定の心配をする」認知の歪みが生じるように思えます。
不安な心の癒し方-あなたの悩みを解消する7つの認知療法@通販
「不安な心の癒し方-あなたの悩みを解消する7つの認知療法」は不安障害、特に全般性不安障害と呼ばれる慢性的な不安症状を特徴とする精神疾患(心の病)の認知療法による治療に特化した本です。
そのため全般性不安障害や他の不安障害(パニック障害恐怖症PTSD(心的外傷後ストレス障害)社会不安障害など)の症状や全般性不安障害・不安障害の方に特有の思考パターンについて非常に詳しく解説されており、またこのブログにあるような不安についてのチェック表が数多く掲載されています。
さらに認知療法による不安障害の治療についても、単に認知の仕方を修正する方法だけなく、不安障害の治療に有効な複数の認知療法について詳しく掲載されています。
不安障害の治療についてこれだけ多くの情報が掲載されていながら2,200円というのは良心的な価格だと思います。
「不安な心の癒し方-あなたの悩みを解消する7つの認知療法」は全般性不安障害をはじめとした不安障害に苦しんでおられる方、特に抗不安薬・抗うつ薬などの薬による治療では効果の思わしくなかった方にお勧めの一冊です。
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今回の認知の歪みの分析による自己治療の後、引き続き「不安な心の癒し方-あなたの悩みを解消する7つの認知療法」を使って今度は不安な出来事の起きる確率を検証することによる自己治療を試みました。
関連認知療法による不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)の治療ブログ:
不安な出来事の起きる確率-認知療法による不安障害(失禁恐怖症・社会不安障害)の治療

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