エリート教育から自己愛性パーソナリティ障害は生まれる?-自己分析・治療 目次:
自己分析のきっかけとなったテレビ番組
・ドイツのエリート教育
エリートの主張への怒りからの批判
自己愛性パーソナリティ(障害)はエリート教育で作られる?
自己分析のきっかけとなったテレビ番組:
ドイツのエリート教育
NHK-BS『世界のドキュメンタリー』「どうなの? エリート教育 ~ドイツ~」というドキュメンタリー番組を見ていたときのことです。
この番組はドイツの全寮制の私立エリート校に通う3人の男子学生の暮らしぶりを軸に、ドイツのエリート教育の是非を問う内容となっていましたが、私はその3人のエリート男子学生の言動にたびたび強い嫌悪感や怒りを感じました。
エリートの主張への怒りからの批判:
私には彼らエリートの主張が次のようなものに感じられました(あくまで私個人の主観的な印象です^^;)。
・自分がいかに大きな志を持った人間であるか
・それに対して経済的に貧しい人間が、いかに視野が狭く志も低い精神的に堕落した人間であるか
・自分がいかに社会に対して責任感を感じているか
・自分がいかに目標達成のために努力しているか
・また自分がそのために、いかに大きな犠牲を払っているか
・それに対して経済的に貧しい人間が、いかに貧しさを理由にろくに努力もせず不平不満ばかり言っているか
(彼らには、誰にとってもチャンスは平等にあることが分からない)
・自分がいかにボランティア精神に溢れた慈悲深い人間であるか
(経済的に貧しい人々のような堕落した人間がいることを非常に残念に思う)…etc.
これらのエリートの主張に対して私が「経済的に貧しい人間」の部類に入ることからの羨望もあってか、内心腹を立てながら次のような批判が頭の中にこだましていました。
経済的に貧しい人間が、いかに視野が狭く志も低い精神的に堕落した人間であるか
→それは日々の生活に精一杯だからでしょう
自分がいかに社会に対して責任感を感じているか
→生徒会のメンバーになったぐらいで大げさな
自分がそのために、いかに大きな犠牲を払っているか
→勉強やジムで体を鍛えることがですか?
自分がいかにボランティア精神に溢れた慈悲深い人間であるか
→それは授業のカリキュラムにボランティアが組み込まれているだけの話でしょうし、「残念に思う」のは慈悲というよりも蔑みでしょう
多分に貧乏人のひがみもあってか、このようなエリート批判が頭の中を止むことなく渦巻いていました。
自己愛性パーソナリティ(障害)はエリート教育で作られる?
上述のエリートの彼らへの印象やそれに対する批判の内容から察するに、私が彼らのことを自己愛性パーソナリティ(障害)と見ているのはほど間違いありません。
私にはエリートの彼らと、先日和田秀樹さんを講師に迎えた日本産業カウンセラー協会主催の「コフートの自己心理学セミナー」で見聞きした、コフートの主要なクライエントさんだったとされる「この世で自分がナンバーワンだと確信し、自分がいかに優れた人間であるのか、またそのように周囲から扱われないことで自分がいかに自尊心を傷つけられているのかを延々と語る経営者のイメージとがダブって見えました。
そして「そうか、こういう風にして(エリート教育を通して)自己愛性パーソナリティ障害のパーソナリティが形作られていくのか」と妙に納得したのでした。
こうしてまた一つ、私の心の中に洞察という名の恐らく偏見が培われました^^;
子供や諸外国のエリート教育 解説本
和田秀樹さんによるコフートの自己心理学解説本リスト
和田秀樹さんによる難解なコフートの自己心理学の解説本はどれも分かりやすく、丸田俊彦さんの自己心理学の解説本とともにオススメです☆
その他の和田秀樹さんの著書
まさか受験勉強の本まで書かれている方とは知りませんでした^^;
エリート教育から自己愛性パーソナリティ障害は生まれる?参考ページ
NHK-BS世界のドキュメンタリー <シリーズ 現代社会と子どもたち> どうなの? エリート教育 ~ドイツ~
その後、上述のドイツのエリート教育の番組から、自己愛性パーソナリティ障害についてさらに洞察が得られました。
関連ブログ:パーソナリティ障害の適応障害(社会適応障害)的側面と操作的診断基準の特徴-自己分析・治療