自然食＋ジャンクなドリンクのこだわり＠夢日記の夢の夢分析です。
自己愛障害の独りよがりな「こだわり」
夢から覚めたときはユング心理学の対立物の結合（自然食＋ジャンクなドリンクという本来は相容れないはずの物の取合せ）を連想しました。
しかし先ほど夢日記を作成している時には、店主の「こだわり」がお客さんにはちっとも理解されない独りよがりなこだわりのように思えてきました。
このような独りよがりなこだわりは自己愛性パーソナリティ障害や回避性パーソナリティ障害（抑うつ型の自己愛性パーソナリティ障害）をはじめとした自己愛障害の方によく見られる現象です。
なぜなら自己愛障害の方は、自分が世間から正当に評価されないという辛い現実から逃れるために、素晴らしい自分が世間の注目の的となったり賞賛される姿を頻繁に空想し、その空想の中の素晴らしい自分の姿に酔いしれてしまうため、いつしかそれがあたかも現実の自分の姿であるかのように錯覚してしまうことがよくあります。
そのため冒頭のような世間からは全く評価されないような独りよがりな「こだわり」が生じることになります。
独りよがりな「こだわり」がいずれ才能として認められることもある：
一般的には、この自己愛障害の方の独りよがりな「こだわり」は非適応的との扱いを受けるのですが、それとは全く正反対の評価を受けることが時には起こり得ます。
例えば自己愛障害の方が世間の冷たい評価をものともせずに、そのこだわりを持ち続け、やがて世の中の価値観が変化したり、あるいは自己愛障害の方がこれまでとは別の価値観を有する社会に属することで、その新しい社会の価値観が自己愛障害の方のこだわりを評価した場合です。
この場合、自己愛障害の方のこだわりはそれまでほとんど誰も見向きもしなかったため非常にユニークなものとして高い評価を受ける可能性があります。
非常に革新的な商品やサービス、あるいは非常に個性的な芸術作品などはこうして生まれたのではないかと私は考えています。
自己愛障害の一見独りよがりな「こだわり」を無条件に修正することの危険性：
そしてこのように考えますと自己愛障害の方の一見独りよがりな「こだわり」の是非は簡単には決められないようにも思えます。
極論すれば自己愛障害の方の一見独りよがりな「こだわり」を非適応的と決めつけ、無条件にその修正を迫ることは、もしかしたら非常にユニークな個性の表れかもしれないその方の才能の芽を摘み取ってしまう危険性さえあることを私たちカウンセラーは肝に銘じておくべきなのかもしれません。
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