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自己視線恐怖症とは?
自己視線恐怖症の原因は自己愛障害による自意識過剰
自己視線恐怖症の発症プロセス
自己愛障害の心理を原因とした自己視線恐怖症の治療

自己視線恐怖症とは?

自己視線恐怖症とは対人恐怖症の一つで、自分の視線が他人に不快感を与えるのではないかと極度に不安に駆られる精神障害です。
自己視線恐怖症は重症化すると、自分の視線のことで他人が誹謗中傷しているような不安に駆られたり、現実に他人の誹謗中傷が聞こえる統合失調症の被害妄想のような症状を生じることもあります。

自己視線恐怖症の原因は自己愛障害による自意識過剰:

自己視線恐怖症は他の対人恐怖症と同様、自己愛障害による極度の自意識過剰が原因と考えられます。
自己愛障害とは自己と他者との心理的な境界が曖昧であるために生じる精神障害で、人間関係においては意識的・無意識的に(見ず知らずの人も含めて)相手の態度がすべて自分への反応であるかのような錯覚、および自分の力が際限なく相手に及ぶとの錯覚(万能感)に支配されています。
この自己愛障害の二つの心理的特徴が、自己視線恐怖症を含めた対人恐怖症的症状を引き起こす原因と考えられます。

自己視線恐怖症の発症プロセス:

自己視線恐怖症は具体的には、万能感の心理により自分の視線が他人に対して際限なく影響を与えることへの恐怖の表れであるとともに、次のような複雑な心理的プロセスで生じることもあります。
1. 自己愛障害により他人の態度がすべて自分への反応と感じられる
2. その結果「自分が他人にどう思われているのか」に極度に敏感になる(自意識過剰)
3. そのため他人の様子が気になって仕方がなくなる
4. 他人の様子を窺うために脇見(チラ見)しないと安心できなくなる(脇見視線恐怖症
5. しかし今度は頻繁に脇見することで相手に変に思われはしないかと不安になる
6. こうして自分の脇見する視線への恐怖から自己視線恐怖症が生じる
この心理的プロセスから察せられますように、自己視線恐怖症の症状は過度の万能感や自意識過剰によるものであり、したがって人間関係のあらゆる要素が不安の原因となる可能性があります。
そのため自己視線恐怖症の方はその他の対人恐怖症的症状も同時に発症する可能性が高いと考えられます。

自己愛障害の心理を原因とした自己視線恐怖症の治療:

自己視線恐怖症は自己愛障害による自意識過剰を原因として生じる考えられますので、自己視線恐怖症の治療は自己視線恐怖症の症状よりも自己愛障害の治療が中心となります。
自己愛障害の治療については自己愛障害の心理(自意識過剰)を原因とした対人恐怖症の症状・原因・治療の「自己愛障害を原因とした対人恐怖症の治療」の項目をご覧いただけますでしょうか。
自己視線恐怖症ほか、視線恐怖症 克服・治療本リスト
自己愛性パーソナリティ障害・自己愛障害の治療・心理学的分析本

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