明日4月14日(日)に開催されるセミナー「エビデンスに基づくセラピーの効果」第1回は、次のような内容を予定しております。
皆様のご参加をお待ちしております。
参考図書
原田隆之著『心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門』、金剛出版、2015年
今回取り上げる予定の内容
・エビデンス・ベイスト・プラクティス(EBP)の目的は、「クライエントが(科学的に裏付けられた)効果のある治療を受けられる機会を増やす」こと(P.66)。
・エビデンスが確立された技法(心理療法)を用いさえすれば良いわけではない。
EBPとは、従来の心理臨床で重要視されてきた事柄に加え、技法の選択に科学的根拠を要求するもの。
・EBPの構成要素
①エビデンス ②クライエントの価値観 ③臨床技能(P.31)
・エビデンスは強制されるものではなく、第一選択肢に過ぎない。
クライエントの好みも重視されるため、反応に対する観察・洞察能力やラポール形成能力などが要求される。
・ランダム化比較試験(RCT)の手順は、自分で実施しなくても知っておく必要がある(第5章)。
知らないと論文を読んでも意味がよく分からない。
・私説:RCTにおける最大の難問は、アウトカム(効果)の決定。
またアウトカムは、クライエントが目指すゴールとも関連している。
・私説:EBPを実践しても排除できない恣意的要因
(時間が余れば)
・以前の記事「ミック・クーパー著『エビデンスにもとづくカウンセリング効果の研究』〜個々の心理療法のエビデンスだけでは不十分なことを提示」の検討