先日告知させていただきましたフジテレビ「バイキング」が本日放送されました。
わずか20秒くらいの出演だったため、ご覧いただけた方には申し訳なかったです。
せっかくですので番組収録用に用意したレジュメを公開させていただきます。
何かの参考になりますと幸いです。
ただ自分のメモ用に作成したものですので、分かりづらいかもしれない点は何卒ご了承いただけますでしょうか。
なおテーマは、異性に対して知らないうちに不快感を与えてしまいがちな態度です。
全体の前提的な解釈
まず個々の項目の解釈の前提となる、男女の心理の違いに関する全体的な考察です。
自己愛社会ゆえ、共に自己愛的傾向は強い
しかし男性の方が、より恥の感覚が強い
女性~自己愛的欲求を表出しやすい
(他人から観察が容易なため理解しやすい)
男性~恥ずかしいため表出できない
(他人から観察し難いため理解が困難)
しかし欲求はあるため、言わなくても、あるいは態度ではっきり示さなくても、察して満たして欲しいと願う
そうした態度を寡黙で男らしい、あるいはミステリアスでカッコいいなどと思っている人も少なくない
→男性の方が阿吽の呼吸や空気を読むことへの期待が大きい
男性からすれば、女性は要求がましい、察してくれない(気が利かない)
女性からすれば、男性は何を考えているのか分からない、聞いても言ってくれない
男性の恥の感覚がさらに強くなると、欲求があっても意識されるだけも辛いため意識の外に追いやる(=そうなることで楽になる)
しかし自覚されないだけで欲求自体はなくなるわけではないので、それが満たされないと欲求不満の状態になる
しかしそれもまた(苦痛を回避するがゆえに)自覚できないため、周囲の人からは表情などから、どこか不満そうに見えるため、それを尋ねるが、当人には何のことを言われているのかさっぱりわからない
聞かれても言わないのではなく「言えない」
女性が男性に対して不快感を与えやすいと考えられる態度
ここからいよいよ各項目への解釈となります。
なお収録に際しては、あらかじめ番組で紹介された10項目ついての他のカウンセラーの方の回答が示されたものを渡され、それに対する解釈を求められましたので、そこに書かれていること以外に想定されることを話しました。
「ホントに?と聞きかえす」
決して疑っている訳ではなく「驚き」を表すようなものではないか
(この解釈が放送されました)
「自分称で呼ぶ」
自惚れに近い自己愛を感じる
「「何でもない」と言いながらも、どこか話を聞いて欲しそうにする」
「何でもない」と不機嫌そうに言うのは、むしろ男性に多い「察してくれない不満」からの反応と思われる
「大げさなリアクション」
(他のカウンセラーの方の回答に対して)そのとおりと思われる
ただし本人からすれば良い関係を作るための努力
「自分のことを決めつける」
(他のカウンセラーの方の回答に対して)そのとおりと思われる
承認欲求の強さ、見方を変えれば他人から承認されることで心の状態を保っているとも考えられる(自己愛的な性格)
男性が女性に対して不快感を与えやすいと考えられる態度
「いい加減なうなずき」
面倒臭いという感覚の背後に「女性の話には価値がない」と思っている軽蔑心が潜んでいる
「荷物を持とうとする」
ランキングなどで調べた可能性
(男性の優しさを感じる時は?と質問されると、なぜか上位に入ってくる)
または本当に相手のためを思ってというよりも、女性に優しい自分のイメージに酔いしれている可能性
「トイレの前で待つ」
強い対人依存の可能性も~コバンザメのように後をくっついて歩くような人もいる
恋愛感情というよりも母子関係の「愛着」に近い
(ボウルビィが想定した愛着とは、もともと物理的に誰かとくっつくことで安心感を得ることを意味していた)
「昔悪かったという自慢」
色々な面があるとの、人間味があるというアピールの可能性
また自慢するくらいだから、本当はそれほど悪いこととは思っていない(罪の意識はない)
ランキング以外の男性が女性に対して不快感を与えやすいと考えられる態度
男性の方が、自分が属する組織への愛着が強い
典型例~会社自慢、愛国心
しかし不満がないわけではないので自分では愚痴をこぼすことがある
それを聞いて「良く思っていない」と勘違いして、同調して批判的なことを言うと、手痛いしっぺ返しを食らうことになる
不満はあくまで、承認欲求が十分に満たされていないなど、自分の処遇に対するものであることが多く、組織自体はむしろ理想化されているため
(極度に理想化している対象に対しては要求水準も高くなりがちのため、それが満たしてもらえない不満がかえって多くなりがち)
男性には非難(悪者扱いされること)への耐性が低い傾向も見られる
これは「善悪」に関する理想が非常に高いため、ほんの僅かな欠点でも深刻に感じられ、受け入れられないためではないかと考えられる
一般的には会話において男性は「内容」に、女性は「関係性」に関心が高いと考えられている
しかし男性は無意識のレベルでは関係性に関心を持っている
そのためその点を疎かにすると不機嫌になる
解釈の注意点
以上がレジュメの内容です。
ただ注意していただきたいのは、ここに書いた内容はエビデンス(科学的根拠)が得られたものでは全然なく、私個人が仕事を通じて感じた印象に過ぎない、さらに強いて挙げれば程度の傾向に過ぎないものだという点です。
男性(あるいは女性)というものは〇〇するものだ、というような決めつけは偏見を生じさせるだけで、その人自身のことをしっかり見ることを、かえって妨げてしまいかねませんので、ご注意ください。