- 2017年6月7日
- 2021年4月17日
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現代人は心身二元論の影響を受けて、心とのみ同一化し身体が疎外されている
現代人の多くはデカルトの心身二元論に基づく科学的思考に慣れ親しんでしまっているためか、自分の体を「物質」として認識し、その物質としての身体をまったく別の性質を有する精神(心)が所有しているかのような感覚を抱いているのではないかと考えられます。
現代人の多くはデカルトの心身二元論に基づく科学的思考に慣れ親しんでしまっているためか、自分の体を「物質」として認識し、その物質としての身体をまったく別の性質を有する精神(心)が所有しているかのような感覚を抱いているのではないかと考えられます。
人には自分が好ましい感情を抱くことに対しては、それを自分の一部分と感じ、場合によっては自尊心の拠りどころとする傾向があるため、イデオロギーを巡る論争で生じているのは、互いに相手の最も大切な自尊心の拠りどころを攻撃しあい、その傷つきに対する報復を繰り返しではないかと考えられます。
NHK『100分 de 名著』48 サルトル「実存主義とは何か」のテキストなどを元に、実存主義的思想の臨床心理への適用の可能性について書きました。個人的には精神病水準などの重症域のクライエントへの支持療法としての有効性が期待できると考えています。
ご批判もあるかと思いますが、普遍性・完全性・本質などを追い求める心理の病理的側面について考察しました。
精神分析の世界で比較的最近になって広まった「この世に普遍的な理論など存在せず、それは考案者の主観的な心の世界の反映に過ぎない」とする相対主義的な思考が、すでに2500年も前にギリシアに存在していたと知り驚きました。