- 2017年12月3日
 - 2021年4月17日
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あらゆることを自分に結びつけて解釈する自己中心性と、議論への苦手意識との関連〜自己愛講座34
日本人は議論が苦手と言われていますが、それは単にスキルの問題だけでなく、他人からの評価に非常に敏感であるために、あらゆることを自分に結びつけて解釈する自己中心的な傾向を有しており、その傾向から意見への批判を自分の人格的な側面の否定として受け止めてしまうことも関係しているのではないかと考えられます。
日本人は議論が苦手と言われていますが、それは単にスキルの問題だけでなく、他人からの評価に非常に敏感であるために、あらゆることを自分に結びつけて解釈する自己中心的な傾向を有しており、その傾向から意見への批判を自分の人格的な側面の否定として受け止めてしまうことも関係しているのではないかと考えられます。
「罪悪感」という感覚が、しばしば本来の意味とは異なった使われ方をしているようですので、感じている内容による区別ではなく、本来の意味である「それに対する批判がどこから生じているのか」による区別について解説しました。
スクールカーストと呼ばれる学校内の厳しい序列は、自然発生的に生じるものではなく、常に「他人との優劣」に心を奪われているような自己愛的な生徒個々人の心理により生み出される集団心理の表れと考えられます。
私自身は境界性パーソナリティ障害を、自己愛性パーソナリティ障害と似た性格構造を有しながらも、病態水準がさらに重症なため各症状がより激しく、また重症化により心が極度に不安定になったことで、その不安定さに基づく新たな症状も発生した状態と考えています。
解釈には一般的に「的外れな考えを一方的に押し付ける行為」とのイメージが付きまとっていますが、本来心理療法家が行う適切な解釈とはクライエントの心の共感的理解に欠かせない手段であり、その先駆的存在として対象関係論の解釈の仕方を取り上げました。
カウンセリングの難事例の特徴の2つめとして、クライエントがあまりに現実的で、空想と現実を少しも混同できないために、ブリーフセラピーやイメージ療法などを用いても「それは現実とは違うもの」であるとして効果を無にされ、少しも希望や期待に結びつかないケースについてまとめました。
カウンセリングの難事例の特徴として「非常に強いネガティブ思考」と「諦めの心理」を提示し、かつそれがカウンセラーにもたらす影響についてまとめています。
数年前からマスメディアを通して「コミュニティ作りの成功事例」が盛んに紹介されるようになってきましたが、その紹介のされ方は、上手くいっている点ばかりを強調することで、間接的に孤独を即問題視しコミュニケーションの効能を過大視する風潮を助長させているように思えてなりません。
私が臨床経験から学んだのは、適切な努力をすれば誰でも孤独な状態から抜け出し良好な人間関係を築けるわけではないということです。でしたらいつになるのか分からない社会からのサポートを待ち続けるよりも、その辛さを和らげるための別の手段を探った方が良いと思うのです。https://sinri-counseling.tokyo/contents/2017/0623_222704.html
古代のアニミズム思想や中世の宗教の影響力の大きさと比較ししつつ、それらを失った現代人特有の孤独感についてまとめました。