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カウンセラー依存@ランクの影響:傾聴&プロセス指向心理学

ランクのカウンセリングへの影響

プロセス指向心理学(プロセスワーク)のランクの理論によれば、カウンセラーとお客さまとの間には、最初から「ランク」と呼ばれる、ある種の力の差が存在しています。
具体的には、「心の不調を癒す人」と「癒される人」、「心理学の専門知識を持つ人」と「そうでない人」、「指示を与える人」と「それに従う人」などです。
これらのランクの影響で、カウンセリングの場には最初からカウンセラー上位の主従関係が出来上がってしまっています。

カウンセラー依存(転移)の問題

そしてカウンセラー上位の関係は、お客さまのカウンセラー依存という厄介な問題を引き起こします(これは、フロイトの時代から(感情の)転移と呼ばれてきました)。
カウンセラー依存の状態では、カウンセラーがお客さまのために「何とかしてあげたい」と援助すればするほど、結果としてお客さまの自己治癒力を奪い、増々カウンセラー依存を強めていってしまいます。

傾聴がランクに及ぼす影響

『傾聴』には、このカウンセラー依存(転移)を最小限に留める力があります。
傾聴では、お客さまの気持ちの「伝え返し」が繰り返し行われます。傾聴によって、カウンセリングの主役はカウンセラーではなく「お客さま」であることが暗黙の内に伝わります。
こうしてカウンセラーが黒子に徹し続けることによって、カウンセリングの場からランクの影響が排除され、お客さまの中に眠っていた自己治癒力が目を覚ますのです☆

プロセスワークのランク理論 参考文献

アーノルド・ミンデル著『紛争の心理学―融合の炎のワーク』、講談社、2001年
第3章に「ランク」に関する考察があります。

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