NO IMAGE

パニック障害とパニック発作

パニック障害とは?

パニック障害とは不安障害の一種で、具体的には「パニック発作が頻繁に起こったり、パニック発作がまた起こるのでは?という不安(予期不安*)が1ヶ月以上続いている」状態を表す診断名です。
*予期不安とは、現実には起きていないことを(過去の経験から)「もし、そうなったらどうしよう」と心配して不安に駆られる心の状態をさします。

パニック発作とは?

パニック発作とは、他の人なら怖いと思わない状況で、急に不安や恐怖を感じる発作のことです。
パニック発作の主な症状は次のようなものです(より詳しくは参考文献等をご覧いただけますでしょうか)。
・息苦しさ
・動悸、心拍数上昇
・めまい
・気が遠くなる感じ
・発汗
・吐き気
・身震い、体の震え
・集中力の欠如
・「このまま死ぬのではないか」「気が狂うのではないか」という恐怖
※これらの症状が複数同時に起こるのがパニック発作の特徴です。
パニック発作自体は、実は非常にありふれたものです。統計によると、一生のうちに1/3の方が経験されるそうです。
したがって問題はむしろ、パニック発作に対する予期不安によって「生活に支障を来す」ことにあります。

不安の元は「パニック発作への恐怖」:

最近の研究で、広場恐怖やパニック障害で一番最初に生じる恐怖(第一次的な恐怖)は、場所や状況に対する恐怖ではなく*、パニック発作や不安反応そのものに対する恐怖(これが予期不安を生みます)であることが明らかとなってきています。
*パニック発作よりも「場所や状況」に対する不安が大きい場合は、「社会不安障害」や「特定の恐怖症」の可能性があります。

パニック発作への対処が先決:

パニック障害の症状の悪化は予期不安によるのものですが、不安の元はパニック発作に対する恐怖に起因していますので、パニック発作への恐怖がなくならない限り予期不安も存在し続けます。
したがってパニック障害の治療では、まずパニック発作が起きても大丈夫でいられるような対処方法を身に付けることが先決となります。
一度対処方法を身に付ければ、不意にパニック発作が起こっても恐怖に駆られることもなくなり、また「パニック発作が起きても大丈夫」という安心感から気持ちに余裕が生まれ、予期不安も徐々に減っていきます。

「パニック障害」参考文献:

不安障害の認知行動療法〈1〉パニック障害と広場恐怖―患者さん向けマニュアル
不安障害の認知行動療法〈1〉パニック障害と広場恐怖―不安障害から回復するための治療者向けガイドと患者さん向けマニュアル
「パニック障害」その他の関連書籍

過呼吸(症候群)と呼吸コントロール@パニック障害に続く >>
パニック障害 目次ページへ

NO IMAGE
最新情報をチェック!