- 2016年5月21日
- 2021年11月25日
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誰からも嫌われたくないと思っている人は他人のペースに巻き込まれやすく、かつ誇大感が隠されていることがある~自己愛講座22
自己愛的な人が行う様々な迷惑行為に巻き込まれやすい人の典型例の1つとして、誰からも嫌われたくないと思っている人の特徴について書きました。
自己愛的な人が行う様々な迷惑行為に巻き込まれやすい人の典型例の1つとして、誰からも嫌われたくないと思っている人の特徴について書きました。
私自身の体験を例に、自己愛的な人との関係では、自分を苦しめた人物に「救われた」と感じるという奇妙な感覚がしばしば生じ、そのことが不本意な関係を持続させる要因となることを解説しています。
身近な人に対して、お説教やダメ出しを延々と続ける人の2つの自己愛タイプとして「誇大型の自己愛」と「抑うつ型の自己愛」の特徴および前述の行為へと至る心理的なメカニズムについて解説しています。
たまたま耳にした、いわゆる「意識高い系」の男性が、彼女に対してお説教やダメ出しを延々と続ける様が、自己愛性パーソナリティの人が他人を道具として自らの自尊心を高める心理の説明に適していたため、勝手ながら活用させていただきました。
現代人はネット上だけなくリアルの場でも他人とのコミュニケーションによって自己対象欲求を満たすことを渇望し、それに呼応するようにマスメディアからも「誰かと何かを共有して楽しむこと」の価値が盛んに伝えられ、その反面「孤独」が即問題視されるようになって来ているように思えます。
コフートによれば自己対象欲求の充足は心理的な健康を維持するために欠かせないものですが、スマホやSNSなどの登場によりコミュニケーション手段が格段に進歩し自己対象欲求を簡単に満たせるようになった結果、皮肉にもそれが一人で居るときのストレス耐性を急速に奪い、自己対象欲求を満たすことでしか心の安定を保てなくなる人が続出するという対人依存社会を生み出しているように思えます。
私自身の人生の考察から、一般的には心に安定感をもたらし、幸福な人生に無くてはならないものと考えられているアイデンティティも、一たび確立されてしまえば空気のように存在するのが当たり前で意識されることさえないものであり、むしろ自分の状況に満足できない自己不全感の状態にある時に自覚される類のものであると考えられます。
人には自分が好ましい感情を抱くことに対しては、それを自分の一部分と感じ、場合によっては自尊心の拠りどころとする傾向があるため、イデオロギーを巡る論争で生じているのは、互いに相手の最も大切な自尊心の拠りどころを攻撃しあい、その傷つきに対する報復を繰り返しではないかと考えられます。
束縛は、相手を思い通りにコントロールしたい支配欲求によってもたらされる場合もあれば、例えば浮気の可能性などへの不安が高じて、その対処として結果的に束縛的な行為になる場合も有り得ます。
2月19日(木)放送のフジテレビ「バイキング」で放送されなかった「異性に対して不快感を与えやすいと考えられる態度」に関する解釈のレジュメを公開させていただきます。