- 2016年2月6日
- 2018年8月17日
- 0件
カリスマ性は個人の能力のみならず「理想化-価値下げ」の防衛機制がもたらす集団現象の一つでもある~自己愛講座15
カリスマ性は一般的には個人の資質と考えられていますが、それとは別に周囲の主体性の乏しい人々からの「自分(たち)を望ましい方向へと導いて欲しい」との過剰なまでの期待が生み出す集団的・社会的な現象でもあると考えられます。
カリスマ性は一般的には個人の資質と考えられていますが、それとは別に周囲の主体性の乏しい人々からの「自分(たち)を望ましい方向へと導いて欲しい」との過剰なまでの期待が生み出す集団的・社会的な現象でもあると考えられます。
私自身の人生の考察から、一般的には心に安定感をもたらし、幸福な人生に無くてはならないものと考えられているアイデンティティも、一たび確立されてしまえば空気のように存在するのが当たり前で意識されることさえないものであり、むしろ自分の状況に満足できない自己不全感の状態にある時に自覚される類のものであると考えられます。
人には自分が好ましい感情を抱くことに対しては、それを自分の一部分と感じ、場合によっては自尊心の拠りどころとする傾向があるため、イデオロギーを巡る論争で生じているのは、互いに相手の最も大切な自尊心の拠りどころを攻撃しあい、その傷つきに対する報復を繰り返しではないかと考えられます。
「諦めなければ夢は叶う」が意味するのは、様々な理由から大多数の人がそれができず多くの人が途中でリタイアしてしまうため、競争状態が緩和されて残った人の夢が叶う可能性が高まって行くことを表しているのではないかと思われます。
「心理カウンセリングの部屋」年末年始の営業日のご案内。年始は1月4日より通常営業を再開いたします。皆様のご予約をお待ちしております。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
NHK『100分 de 名著』48 サルトル「実存主義とは何か」のテキストなどを元に、実存主義的思想の臨床心理への適用の可能性について書きました。個人的には精神病水準などの重症域のクライエントへの支持療法としての有効性が期待できると考えています。
愛着障害に対する宮城まり子さんやウィニコットのような献身的なアプローチは理想的かる必要不可欠なものであったとしても、現実には様々な理由から決して標準化できないものと考えられます。
ご批判もあるかと思いますが、普遍性・完全性・本質などを追い求める心理の病理的側面について考察しました。
ホロコーストに先立ち行われた「T4計画」と呼ばれる20万人もの社会に不要と見なされた人たちのガス室による殺害。それは驚くべきことに医師により率先して行われ、さらに彼らなりの善意に基づく、悪意なき虐殺でした。
自己愛的な性格傾向を有する人は、他人を自分の目的達成のための道具のように扱い操作する傾向がありますが、それでも「誠実」「優しい」という印象を持たれることが少なくありません。その理由について考察しています。