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心理カウンセラーの性分その2

自尊心を損なう心理カウンセリング体験その2…

心理カウンセラーの性分で引用させていただいた『ケースの見方・考え方:精神分析的ケースフォーミュレーション』にはもう一点、同じ心理カウンセリングの講座での別の悩みを和らげる記述がありました。以下に引用いたします。

「…本当に助けを求めている人の存在を感じないことには、私はいつものやり方はできない。」(P.5)

その心理カウンセリングの講座では、一回のセッションが5分前後と非常に短く途中で終了することが予想されるため、クライエント役が深刻に悩んでいることを話すことは禁じられています。そのためクライエント役の話は「悩みといえば悩みといえるのかもしれない」程度の話に終止することになります。
これが私には堪えました。モチベーションが上がらないのです。ひどいときは「これって悩みなのかなぁ」と内心思ってしまう始末…
そして前回の心理カウンセラーの性分のときと同様、他の方は苦もなく傾聴ができているように見えることから「他人と違って自分だけが劣っている」との、お決まりの抑うつ型自己愛性人格特有の考えに苦しむことになりました。
しかし上述の記述を読んで「ベテランの心理カウンセラーでも心理カウンセリングの真似事はできない人がいる」ことを知り、「自分だけではなかった」と救われた気がしました。

「相手の方を理解したい」がキーワード:

もっとも世の中には、たとえば傾聴ボランティアの方々のように、どのような話に対しても真剣に耳を傾けることをいとわない方もいらっしゃるわけですから、この点はやはり反省すべきでしょう。
その後の自己分析で私という人間は「相手の方を理解したい」という気持ちが芽生えると必然的に心理カウンセリングの練習でもモチベーションが上がり、また怒りを感じている方に対してもいたずらに怒りが増幅し続けることがなくなることに気づきました。
私にとって「相手の方を理解したい」はとても重要なキーワードのようです。

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