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他者評価に依存した自尊心の維持-自己愛性人格障害

自己愛性人格とは?

自己愛性人格(自己愛性パーソナリティ)とは「他者からの肯定的評価による自尊心の維持」が人格の主要な部分を占めているような方々について、心理学的考察の都合上つけられた名称です。

他者評価に依存した自尊心の弊害:

自己愛性人格の方にとっては自尊心の維持がなりより重要であり、またその自尊心がもっぱら(自己ではなく)他者の評価によって決定されるため、常に他者からの影響にさらされ、その度に一喜一憂しがちになります。
結果として(他者からの肯定的な評価を得るために)「他者に認められたい」という気持ちが強くなり、無意識のうちに他者の(時には相手が気づいていないことさえある)欲求を満たす行動に駆り立てられるため、容易に他者に利用されたり騙されたりといった自分にとって不利な選択を「自ら進んで」行ない、後で後悔することも少なくありません*。

*特に精神病質性(反社会性)人格の方々には注意が必要と思われます。
精神病質性(反社会性)人格の方々は「他者を操作・利用することで自尊心が満たされる」傾向が強いと考えられています。おそらく精神病質性(反社会性)人格の人々の目に、自己愛性人格の方は「格好のターゲット」として写るのではないでしょうか。

「自己中心的」と誤解:

自己愛性人格の方は、このように常に他者からの影響を受けて不安定な状態の自尊心を維持するためにエネルギーを大半を注ぐあまり「自分のことで頭がいっぱい」の状態になりがちで、こうなると他者への配慮どころではなくなります。
このことが自己愛性人格の方が「自己中心的な性格(自己中)」「自分勝手」などと見られる一因にもなっています。
「自己愛性」という名称も、この「あまりにも極端な自己への関心」を指しています。

※実は私自身、自己愛性人格の傾向を強く持つ人間の一人です。そのことで情け容赦のない文章になってしまっているとすれば深くお詫び致します。ただ、もしそうだとしても、その鉾先はあくまで私自身に向けられたものであり、他の自己愛性人格の方々に向けられたものではありません。
※「人格障害の定義」「自己愛性人格障害の定義」についてもご一読ください。

アリス・ミラー著『新版 才能ある子のドラマ―真の自己を求めて』新曜社、1996年
タイトルには明示されていませんが、主に「自己愛性人格障害」ないし「自己愛性人格」について、一般の方々向けに書かれています。
インナーチャイルド思想の原点となった本でもあります。

ナンシー・マックウィリアムズ著『パーソナリティ障害の診断と治療』、創元社、2005年
こちらは初心のセラピスト向けに書かれた現在の精神分析理論による人格構造についての本です。人格障害に限らず人格構造全体について考察されているため心理的アセスメントにも大変役に立ちます。
また、精神分析の本に特有の難解な用語はありませんので比較的楽に読めます。

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